前回までの記事で、ドーン・レスターとデビット・パーカー著「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」という本の内容を紹介してきました。
病気、医薬品、ワクチン、感染症、病原菌理論、毒、化学物質、環境汚染などの問題を取り上げ、問題の根本になっている既得権益についても踏み込んでいる内容です。
この本を読みいろいろ考えることが多かったので、疑問に思った箇所、気になった箇所などを「感想と考察」として記事に書いてみようと思います。
本の内容をまだ読んでいない方は、ぜひ先に第1章から順番に読んでいただけると、よりわかりやすいと思います。
「あなたが病気になる本当の理由」の著者について
「あなたが病気になる本当の理由」の著者は、イギリス人のドーン・レスターとデビット・パーカーの二人です。
本には、ドーン・レスターが会計、デビット・パーカーが電気工学の分野のお仕事をされていると書かれています。
お二人とも医療系分野以外の方々なのですが、「What really makes you ill?」のウェブサイト内の動画によると、身内のがんをきっかけに現代医療に疑問を持つようになり、10年以上かけて様々な文献を読み調べたことがこの本の出版につながったということです。
本の出版にあたり、かなりの人から「医療系じゃないくせに何がわかるんだ?」ということを言われたとおっしゃっていました。
ただ、本を読んでいただくとわかるのですが、引用、引用、と引用だらけで、引用元も全て提示されており、かなり調べ込んであることがわかります。
本の最後にも書いてありますが、医療系の人の意見の方が逆に偏りやすいという現実があり、自費出版でスポンサーもいない、医療系素人だけに洗脳教育も受けてきていない著者の主張は、大変説得力があると思いました。
この本は2019年12月に発売されたのですが、著者のお二方も2019年末から世の中がコロナのパンデミックで大変なことになるということは全く知らない状態での発売だったため、大変驚いたそうです。
私も含め、パンデミックがきっかけでいろいろなことに疑問を持ち、この本にたどり着いた方は多いのではないかと想像しています。
多分私は、パンデミックがなかったらこの本は読んでいなかっただろうし、万が一読んだとしても「内容が頭に入ってこない」「いまいち理解できない」というようなことが起こっていたと思います。
「感染症は病原体によって引き起こされる」という認識は、このパンデミックがなければ疑うことなく、メディアや権威が推奨する間違った感染症対策に従っていたかもしれません。
「あなたが病気になる理由」の主張
「あなたが病気になる理由」はとても長く、すごい情報量が詰まっている本です。
私が記事にした分でも削って削って要約したのですが、それでもかなり長くなってしまたので、ここで本全体に繰り返し出てくる重要な主張を箇条書きにしたいと思います。
- 現代医療に科学的根拠はない。
- 医薬品とワクチンにも科学的根拠はない。
- 現代医療は、病気に対する自身の認識の低さを認めている。
- 毒はたとえ少量であっても薬にはならない。
- 少量の毒は、すぐに副作用を引き起こさないかもしれないが、長期的蓄積で問題を引き起こす。
- 医薬品は、病原体や病変部位を殺す、または体の特定の機能を阻害する目的で作られているため、毒性がある。
- 医薬品は、安全性に関する適切な試験が行われていない。
- ワクチンは、18世紀の「病気の人から取り出した膿を健康な人の血流に注入すると病気の予防になる」という迷信の上に成り立っている。
- 予防接種が病気を引き起こす。
- すべてのワクチンが危険。
- ワクチン接種で免疫が得られるということはない。
- 感染症、病原体は存在しない。
- 病原菌理論に科学的証拠はない。
- 病原菌が感染症の原因という理論が信じられていたが、どうしても原因菌が検出できない病気が存在した。そのため、細菌が原因でない病気の原因はウイルスということになった。
- ウイルスの存在を証明できた人は、今までに一人もいない。
- 細菌に病原性はなく、基本的に人にとって有益、または有益でも害でもない日和見性である。
- 「悪玉菌」や「害」と見なされる細菌は、死んだ細胞を分解(後片付け)してくれているだけ。
- ミミズが土の中の死んだ物質を分解するように、寄生虫も消化管内の病的物質を食べてくれている。
- 歴史上の感染症の流行は、事実が改ざんされて伝わっている。
- 病気の病名はたくさん存在するが、同じ症状でも違う病名を持つ疾患が数々存在する。
- 感染症の本当の原因は、有毒物質。
- 有毒物質というのは、汚染された水、不衛生な環境、化学物質、電磁放射線、重金属などの事。
- 現代医療は「殺菌」は積極的に行うが、有毒物質のリスクに対してはあまり取り上げない。
- 気候変動は、人為的ではない自然現象。
- 二酸化炭素の増加は、植物の成長を促進する。
- 環境の主要な汚染源は、石油産業。
- 科学的進歩により利益を得るのは支配者層だけ。一般市民は搾取され、慢性疾患に苦しむ。
- 生活水準の向上は、健康があって初めて得られる。
- ほとんどの化学物質は、その毒性を評価するための試験が行われていない。
- 毒性物質に安全な摂取許容量は存在しない。
- 化学物質の安全性を実験する際は、単一物質のみだけでなく、他の化学物質との相乗効果も実験しなければならないが、それはほとんど行われていない。
- 遺伝的要因は、心血管疾患、がん、呼吸器疾患、糖尿病などの非感染症疾患の原因ではない。
- 非感染症の原因も感染症と同じく、有毒物質。
- 自己免疫疾患は存在しない。体は自分自身を破壊しないし、それを間違えて行うこともない。
- 炎症は怪我や病気で損傷した箇所を修復する防御反応。
- 細菌やウイルスはがんを引き起こさない。
- がんは本来転移しない。
- 毒は体内に蓄積することで問題を引き起こす。
- 国連の2030アジェンダは「持続可能な開発」を推進し、グローバル多国籍企業が有利になる世界体制を推し進めている。
- 発展途上国や貧困が蔓延する地域への医療介入は、製薬大企業には大きな利益になるが、その地域の環境と人々の健康を害する恐れがある。
- 人口増加の問題は人々を怖がらせるプロパガンダであり、世界は十分な食料を生産できる能力がある。
- グローバリゼーションは、既得権益による世界のコントロール。
- 現代医療は、人体を機械のようなものと捉え、個人差、置かれている環境などを考慮していない。
- 発熱、くしゃみ、咳、嘔吐、下痢などは、感染症の症状ではなく、体が有害物質を排出しようとしている症状。
- 体には自然治癒力が備わっている。
- すべての病気に共通している原因は、酸化ストレス。
- 健康を維持するためには、栄養を摂取し、有毒物質、電磁放射線、ストレスを避ける。
- 毒素の摂取を最小限に抑え、栄養素の摂取を最大化することによって、体本来の自己治癒メカニズムを促進できる。
疑問
「あなたが病気になる本当の理由」の主張はだいたい分かったかと思います。
ここで私が疑問に思ったこと、多分、ほとんどの方が同じ疑問を持ったのではないか?と思うのですが、
感染症は存在しない。
という主張についてです。
私は今まで生きたきた中で、明らかに病気が人に移ったという状況を見てきました。
例えば、長女がまだ赤ちゃんだった頃、私と長女で友人の家に遊びに行きました。
その友人にも同じくらいの赤ちゃんがいて、遊びに行く前日にひどい嘔吐下痢の症状があったそうです。
遊びに行った日はもう元気になっていたのですが、私たちが帰宅した後、長女が突然嘔吐し、さらに夜遅くまで下痢が止まらなくなります。
やっと下痢が止まったと思ったら、今度は私が突然嘔吐します。
そして下痢も…
その翌日、私の嘔吐下痢が止まってから数時間後に主人の嘔吐下痢が始まります。
このような体験は、私だけでなく誰でも1度はされていると思うのですが、これが感染症でなければなんなのでしょう??
私なりに考えてみました。
考えられる回答1
「有毒物質、電磁波、ストレスなどへの曝露があった。」
この本の主張からするとこの回答になるのですが、症状が出たタイミング、状況を考えると、イマイチ説得力に欠ける感じがあります。
考えられる回答2
「病気になった際、くしゃみ、咳、吐瀉物(としゃぶつ)、糞便などに体が排出しようとする毒素が含まれており、それが他の人の体内に入ることでその人に同じ症状が出る。」
この本では、
野外排便が病気の蔓延の原因になる。
と書いてあったので、この理由は納得がいきます。
細菌やウイルスが感染させるのではなく、体液に含まれる毒が感染させるのではないか?ということです。
ナチュラルハイジーンの医師、Dr.バーナーの「感染症と病原菌理論」という記事に、この説についての記述がありました。
細菌は腐生性です。つまり、死んで腐敗している有機物で生きています。細菌は実際に私たちの恩人です。細菌は私たちの排泄物を分解し、私たちの体から取り除いてくれます。細菌は無毒であり、人体からの分泌物と排泄物が正常である限り感染性はありません。中毒症が存在する場合、つまり代謝廃棄物が人体に過剰に蓄積し、人体の分泌物と排泄物が異常に有毒になると、非病原性細菌が有毒な廃棄物を食べ、いわゆる病原菌に変わる可能性があります。
人間の分泌物が異常であり、人体の細胞が過度の有毒物質によって細胞死させられた場合にのみ、細菌は死んだ細胞を分解し、有毒廃棄物を排出します。これにより人体から死んだ組織を取り除くのを助けます。 病気を引き起こすとされる菌は、病気がない場合にもしばしば人体に存在します。
これらの菌は、特定の病原菌が引き起こすと思われる病気にかかったことがない場合や、病気に感染しているけど発症したことがない場合にもよく見られます。
さらに、これらの菌が引き起こすとされる病気が存在する場合、その病原菌が存在しないということもあります。本当に健康な子どもは、猩紅熱、おたふく風邪、はしか、またはその他のいわゆる感染症に感染している人と毎晩一緒に寝たとしても、病気を発症することはありません。しかし、同じ子どもが毒されると、いわゆる感染症の症状を発症します。この病気は細菌によるものではなく、弱った消化器官から吸収された腐敗性毒素によるものです。
ナチュラルハイジーン医師 バージニア・ベトラノ博士
すべての感染症は、タンパク質の分解という1つの原因によるものです。
敗血症性感染という用語は、感染の全分野においてタンパク質の分解を意味します。
感染症は生物学的異常や病気には関係がありません。感染症は消化管から吸収されたタンパク質腐敗性毒素から生じる敗血症性症状にすぎません。ナチュラルハイジーン医師 J.H. ティルデン博士
体液に含まれる毒が感染させるのか?体液に含まれる毒を代謝した菌が感染させるのか?
この辺がまだよく分かりません。
考えられる回答3
「ミラーニューロンの働きで他の人に同じ症状が発症した。」
ミラーニューロンとは、共感の働きを担うとされる脳内の神経細胞の事です。
あくびが移ることなどもミラーニューロンで説明ができるそうです。
病気が感染したように見える状況もミラーニューロンにより、病気の人の周りにいる人も毒素を排出しようとする作用が働き、症状が出始めるのかもしれません。
活動電位を発生させる神経細胞の働きなので、「共鳴」という言い方もできると思います。
物質の持つ振動は共鳴するので、距離が近ければ近いほどミラーニューロンが共鳴しやすくなると言えます。
ミラーニューロンについてはこの本には全く出てきませんが、この説明だと納得がいく気がします。
この他の有力な説、ご意見、反論などがありましたら、メール、コメント、ツイッターなどから教えていただけると嬉しいです。
感想
カンジダブログを書いていた私は、「善玉菌」「悪玉菌」という認識を強く持っており、カンジダ菌が常在菌であることは認識していましたが、カンジダ菌が増殖した際には「除菌」「クレンズ」が必要であると思っていました。
それがこの本を読み、自分の腸内でカンジダ菌が増殖したのはカンジダ菌が私を病気にしようとした、攻撃しようとした、ということではなく、私の腸内が毒されすぎていたためカンジダ菌がお掃除(分解)しに来てくれていたということがよく分かりました。
私の腸内が半分死んでいるような腸内環境だったんだと思います。
なので、仕事をまっとうするために増殖してくれていたカンジダ菌を「除菌する」という表現は、間違っていたことを実感しました。
”細菌の存在はすべて善”
動物にも善動物・悪動物がいないように、細菌にも善悪はないんですね。
硫化SIBOなどでガスが出るのも、未消化の食品が腐敗しているのと共に、腸内自体も腐敗が始まっているのかもしれません。
カンジダ症、IBS、SIBOなど、腸内環境の問題は、カンジダダイエットやFODMAPなどの食事療法よりも前に、とにかく有毒物質を避けるということが大切だと分かりました。
菌は常に「善」の存在だったんですね。
ずっと「なんでカンジダ菌は自分の棲家である宿主を攻撃するんだろう?宿主が死んだら自分も困るのでは?」と思っていたので、謎が解けました。
この本で推奨されている代替医療「ナチュラルハイジーン」も、提唱されていることはかなり共感度が高いのですが、ローフードダイエットなど細かいところで完全に同意できかねる部分もありました。
伝統的な日本の食生活では、あまり生野菜は食べられてきていません。
野菜を煮込むことでケイ素など重要な栄養素を体に吸収しやすい形態で摂取できる面もあると思っているため、食生活のほとんどを非加熱のものにすることは少し抵抗があります。
ダイエットについては様々な意見があり、「これが絶対正しい!」というものはないので、ここは個人個人、臨機応変にやっていけばと思います。
感染症に関しては、現代医療、西洋医学の提唱する「病原菌論」を、「そういうもの」だと思って疑わず生きてきたため、本当に目からウロコでした。
よくよく考えると、
●感染しても潜伏期間がある場合がある。
●感染しても無症状な場合がある。
●病原菌が常在菌として普段から存在する場合がある。
●感染する人としない人がいる。
など、一度嘘をついてしまったので、その嘘を正当化するためにさらに嘘で固めている感じがよくわかります。
内海聡先生の「ワクチン不要論」にも同じような内容が書かれていますが、内海先生は病原菌理論には反対していないようなので、その点で「あなたが病気になる本当の理由」とは異なります。
心血管疾患やがんなどの非感染症も有毒物質による酸化ストレスが原因になっているということは、あらゆる疾患の原因は「酸化ストレス」というシンプルな結論に辿り着きます。
遺伝や運動をしているかの有無などは、あまり関係ないということです。
現在メディアでは連日のように感染症の恐怖を煽り、そのせいで本当に怖がっている人も多いと思います。
そんな人にこそ是非この本を読んでいただきたいです。(本当に怖がっている人には「陰謀論」としか受け取ってもらえないかもしれませんが…)
自分の身を守るためにマスクをして手に消毒薬という毒を塗るよりも、毒、医薬品、ワクチン、添加物、化学物質、電磁波、ストレスを避けることの方が何倍も重要です。
有毒物質が蔓延している現代ですが、より多くの人がオーガニックで抗酸化作用のある食事を摂取し、適度な運動、アーシングをして心身ともに健康な生活を送っていただけるようになれば幸いです。