パラケルススの「毒は量で決まる」という考え方は危険

健康

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パラケルススの有名な言葉「全てのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。その服用量こそが毒であるか、そうでないかを決めるのだ。」、つまり「毒は量で決まる」は、現代の毒物学と薬理学の根底にある原則です。
多くの人が持っている「体に悪いものでも少量なら大丈夫」という考え方は、パラケルススから来ていると言えます。
しかし、この考え方は現代医学、特に医薬品開発と安全性評価において中心的な概念となっており、これせいで多くの人の健康が害されている可能性があります。
2019年に発刊された「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」という本では、現代医療の間違いを鋭く指摘しています。
この記事では「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」から、「毒は量で決まる」という考え方は過度に単純化されているため危険であり、これに従ってしまうと健康を維持するのは難しくなる可能性があると言うことを説明しています。

パラケルススって誰?

出典:Wikipedia “Paracelsus”

 

パラケルスス(1493〜1541年)は、ドイツ語圏スイス生まれの錬金医です。

錬金術というと、鉛を金に変える金儲けの術を思い浮かべますが、パラケルススの場合は、化学薬の精製法確立など、医学・薬学の分野の錬金術を行なっていたということです。

パラケルススは、人体を「硫黄」「水銀」「塩」の3元素で成り立つと考え、病気はこのバランスの崩れが原因という思想を持っていました。

16世紀、ルネッサンスの医療の主要な貢献者で、スイスのパラセルスースという医師が知られています。
パラセルスースの先駆的な医学理論は、医療機関から高い評価を受けています。
しかし実際、彼の医学理論は医療に貢献するどころか、医療の進歩を遅らせてしまいました。
彼の理論は、「病気は生体内の化学システムの不均衡である」とし、ヒポクラテスの理論と似ているところがあります。
これが完全に間違っているわけではありませんが、この問題の対処方法が悲惨な結果をもたらしました。

パラセルスースは梅毒に「水銀」を使用し、不均衡の是正を図りました。
梅毒に水銀というアイディアを思いついたのは、パラセルスースではなく、ジョルジオソンマリバ(1490年頃)という医師です。

パラセルスースは水銀の軟膏を梅毒の治療に使用しました。
「毒が薬になる」というパラセルスースの考えは、「適切な用量で投与される有害物質は医薬品として適している」という理論です。

16世紀と17世紀は科学が栄えた時期であり、特にヨーロッパでは、王立学会などの科学組織が設立されました。
この期間に行われた科学の進歩には、多くの新しい発見や技術だけでなく、たとえば顕微鏡などのそれまでにはなかった大幅な技術的改善が含まれていました。
「医療ルネサンス」と「科学革命」を含むこの時代は18世紀にまで拡大し、特に医療の分野でエリート主義的態度を助長します。

水銀という毒物が病気を治癒させるという考えは、でたらめであるにもかかわらず20世紀初頭まで続きます。

時に死をも引き起こすこの治療の問題点は、当時の医師たちにも認識されていました。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第1章「病気の処方薬」

パラケルススの考えが元になり、現在でも有毒物質が医薬品やワクチンに使われ、食品に使われています。
現代医療にも言えることですが、医療は宗教のように信仰で成り立っている面があるため、その時代の権威が主流医療を確立してしまうと、反対意見は無視される傾向があります。
パラケルススの「毒は量で決まる。」が現在も主流意見であるのは、こうした理由からです。

毒は用量だけで決まらない

「毒」とは、生命活動に不都合な影響を与える物質の総称です。
文脈によって使われ方が異なりますが、一般的には「生き物に害を及ぼす物質」を指します。

パラケルススは、「全てのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。その服用量こそが毒であるか、そうでないかを決めるのだ。」と言いましたが、物質が毒かを決めるのは用量だけではありません。
他にも考慮するべき要素は以下のとおりです。

 

どんなに微量でも必ず有害で、これくらいなら大丈夫という閾値が存在しない物質があります。
現代毒性学では「NOAEL(無毒性量)」が測定されますが、発がん性物質や遺伝毒性物質には「安全閾値なし」とされます。
例)国際がん研究機関のIARC分類など
シアン化合物は、少量(数十mg)でも即死。
用量ではなく「作用機序」が決定的です。
ボツリヌストキシンは、1ng/kgで致死。
神経伝達を完全に遮断し、解毒不能に。
毒性物質によって、ほとんどは体が解毒できる物質、解毒が困難な物質、蓄積する物質など色々あります。

有毒物質が体に侵入する経路は、経口摂取に加え、

●吸入
●経皮摂取
●注射

もあります。

毒素が体内に入る経路によって、影響を受ける組織や臓器が異なり、体がそれを排出するための反応も異なります。

例えば、吸入された毒素を排出するために体は、喘息などの呼吸器の疾患に典型的な症状である、くしゃみや咳などの反応を示します。

人々が日常的にさらされている複数種類の有害物質とその組み合わせ、その影響は非常にたくさんあり多種多様な反応で現れます。

例えば、ダイオキシンなどの有毒物質は生体内蓄積するため、排出がより困難です。
しかし、これは体がこの毒素を排出する力がないことを意味するものではありません。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

ハーバート・シェルトンの1968年の記事「毒とは何か」で、

”毒は、量的にだけではなく、質的にも重要である。”

と示しているように、物質の投与量ではその基本的な性質を決定することはできません。

しかし、毒の投与量は、それが引き起こす害の程度を決定します。

低用量の有毒物質は害を及ぼすようには見えないかもしれませんが、これは害が発生していないことを意味するものではありません。
低用量で害が見られない理由の1つは、毒素を排出して損傷を修復する体の能力によるものです。
しかしこれは、その物質が「低用量なら安全である」と見なすことができるという意味ではありません。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

摂取する人の状態

物質が毒になるかは用量以外にも、摂取する人の年齢、体の大きさ、体調、蓄積している毒の種類・量なども関係します。
妊娠中の特定のタイミングで摂取すると胎児に悪影響を与える物質もあります。

さらに動物まで範囲を拡大すると、人には無害なものでも犬や猫には毒になる物質も存在します。

 

「少量の毒なら安全」ということはありません。
高用量の毒は、すぐに健康に害が出ます。
低用量の毒は、長期でゆっくり害が出ます。
毒の蓄積は、重大な健康被害を引き起こす可能性があります。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第7章「非感染症」

 

赤ちゃんは、内分泌かく乱化学物質の影響に対し最も脆弱であり、その影響は、自己免疫疾患、自閉症、喘息、糖尿病、甲状腺障害、ADHD、特定のがんが含まれます。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第7章「非感染症」

 

「アンインフォームドコンセント」の著者ハル・ハギンズは、染色体に異常を及ぼすことのできる催奇形物質について言及しています。

”水銀は、異常な染色体数を生成することがわかっています。
染色体数に影響を与える水銀、またはその他の有毒物質への曝露のタイミングは、影響の程度を決定する上で重要な要素になります。
妊娠初期に曝露が発生して胎児に受け継がれると、先天性欠損症を引き起こす可能性のある「異常な染色体数」や、自然流産や流産を引き起こす「生存不能」な生活につながる可能性があります。”

出典:あなたが病気になる本当の理由・第7章「非感染症」

 

これは現代医療が人体を「機械のようなもの」と捉える考え方に起因しています。
各疾患は、その症状が起こる部位により特定でき、同じ病名を診断されている患者は同じ症状を示す、医薬品の効き方も同じ、という考え方になります。

しかし、現実はこうではありません。
病気の重症度や、医薬品やワクチンに対する反応も個人差があります。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

有毒物質によって引き起こされる害の程度は、その物質にさらされた個々の人の健康状態にも依存します。
これは、人体を機械的なものとして見る現代医学に無視されている事実です。
しかし、この現代医学の見方には致命的な欠陥があります。

それは、体の本来の「自己保護」「自己治癒」の機能の存在を認めることができないためです。
それはまた、健康状態、および毒素の既存の身体的負担に関して、個人差があるということを無視します。

さらに、「ほとんどすべての物質」が毒として作用する可能性があるという考えは、本質的に毒性があり、したがってすべての生物にとって有害な物質と、本質的に毒性ではないが、それでも一部の生物に悪影響を与える可能性がある物質を区別できません。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

 

他の物質との組み合わせ

他の物質との組み合わせ(相乗効果)で「用量以下でも毒になる」例が現代毒性学で多数判明しています。
以下は、その例です。
  1. アルコール + パラセタモール(アセトアミノフェン)

    二日酔いに解熱剤 → 致死(米国で年間数百人)

  2. グレープフルーツ汁 + スタチン系薬(アトルバスタチンなど)
    朝食のジュース1杯で筋肉壊死

  3. 抗凝固薬・ワルファリン + 解熱鎮痛薬・アスピリン
    心房細動患者が頭痛薬併用 → 致死性出血

  4. セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート) + 経口避妊薬
    うつ対策ハーブサプリが経口避妊薬の効果を相殺。結果妊娠(欧州報告多数)

  5. 抗うつ薬・MAO阻害薬 + チラミン含有食(チーズ・赤ワイン)
    MAO阻害でチラミン分解不能 → ノルアドレナリン急増 → 死亡

これ以外にも、組み合わせで有毒になる物質はたくさんあります。

すでに体に蓄積している毒の種類、量によっても影響は変わってきます。

 

ワクチン接種された家畜の肉の消費の人間の健康への影響は、よく理解されていません。
「ワクチンは安全である」という思い込みのため、ほとんど研究されていない状態です。

家畜には、抗生物質と成長ホルモンも投与されます。

これらは物議を醸したため、ADI(一日摂取許容量)とMRL(最大残留限界量)が設定されましたが、それは各物質の用量を個別に評価するだけで、ワクチンと抗生物質、ワクチンと成長ホルモンなど、異なる動物用医薬品の組み合わせの影響は考慮されていません。

食用になるために安全性を考慮して投与される動物用医薬品は、逆に多大な害を引き起こします。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第5章「動物の病気」

 

低線量の電離放射線は、がんなどの長期的な影響のリスクを高める可能性があります。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

無線、および電磁放射線は、毎日の有毒物質への曝露の影響を相乗的に高めることができます。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第10章「病気の本質と原因」

 

 

 

パラケルススの格言が現代医療に与える影響

パラケルススの「毒は量で決まる」という格言は、現代医療に大きな影響を与えています。

一番大きい影響は、産業が毒製品を製造しても「少量なら大丈夫」と販売してしまうことがまかり通っていることです。
安全試験の安全基準が本当の意味での安全でなくなっています。

消費者としては、製品が安全でない場合、それを知っておきたいと思うのは当然です。
食品添加物や農薬などは、ADI(一日摂取許容量)という人が生涯にわたって毎日摂取続けても健康に悪影響がないと推定される1日あたりの摂取量が算出されますが、各物質の用量を個別に評価するだけで、異なる物質の組み合わせの影響は考慮されません。

加工食品を例にあげると、複数種類の食品添加物と複数種類の農薬が含まれていることは珍しくありません。
その組み合わせのリスクは消費者にはわからないということです。

 

現在の民主主義社会では、見えない力が大衆の意見、習慣、好みなどを操作しています。

例えば石油化学製品は、マーケティングにより消費者に有益であるという面ばかり宣伝され、健康や環境に有害であるという側面は知らされていません。
消費者の多くは、「製品が安全でない場合は市場に出回らない」という固定観念があるため、マーケティングの謳い文句に疑いを持ちません。

出典:あなたが病気になる本当の理由・第9章「既得権益と統制のアジェンダ」

 

まとめ

パラケルススの「毒は量で決まる」という言葉は、全く間違っているわけではありませんが、過度に単純化されているため危険であることを説明しました。

おそらく現代医療と産業はパラケルススが正しくないことは認識していますが、患者や消費者の健康よりも自分たちの儲けを優先しているため、故意に間違いを正さない姿勢を貫いていると思います。
その結果、有害な医薬品、ワクチン、食品、日用品、化粧品などが普通に出回る現状があります。

私はX(旧ツイッター)で、定期的に毒製品について投稿していますが、「少量なら問題ない」「過剰摂取しなければ大丈夫なんだよ」「水だって毒になる」というリプを多くいただきます。

次にそのようなリプを頂いたら、返信でこの記事を貼るために、これを書きました。
パラケルススに惑わされている人に届けば幸いです。

 

 

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