【揚げ物適した油5選】熱に強く、酸化されにくい油はどれ?

揚げ物 食の安全

〈景品表示法に基づく表記〉当サイトのコンテンツには、広告を掲載している場合があります。


揚げ物は体に悪いイメージがありますが、美味しいため人気があります。

 

でも、使う油によっては、酸化されやすかったり加熱で劣化するため、体に害を与えます。

 

そして驚くことに、外食産業やレトルト食品、家庭でも、揚げ物に適している油を使わず、適していない油を使用しているケースが多いです。

 

 

この記事では「体に悪いものは避けたいけど、揚げ物は食べたい」という方に、熱に強く酸化されにくい、揚げ物に適した油5選を、後半では揚げ物に適していない油と、なぜ適していないかの理由を紹介しています。

 

こんな人に読んでもらいたい
・揚げ物が好きな人
・外食が多い人
・カンジダ症の人
・体にいい油、悪い油を知りたい人

 

 

揚げ物に適した油5選

炒め物などに比べ、高温で加熱される揚げ物。

 

油の種類によっては、高温で加熱されることで構造が崩れたり、酸化しやすいものが存在します。

 

揚げ物に適した油は、

●飽和脂肪酸

●一価不飽和脂肪酸

を多く含むものが、加熱されても安定していて、酸化されにくい特徴があります。

 

油によって、それぞれの脂肪酸含有量が異なります。

 

具体的な揚げ物に適した油は、以下の通りです。

 

1、ココナッツオイル

 

 

 

 

脂肪酸組成
飽和脂肪酸(SFA):91.1%
一価不飽和脂肪酸(MUFA):7%
多価不飽和脂肪(PUFA):1.9%
最も加熱に強く、酸化されにくい油は、ココナッツオイルです。
実験では、180℃で8時間揚げても、構造が変性しないことが確認されました。

 

 

さらに、ココナッツオイルには母乳にも含まれる「ラウリン酸」が含まれており、このラウリン酸に抗菌作用があります。

 

 

 

 

 

 

ココナッツオイルで、グルテンフリーチキンフライを作ってみました。

カリッと揚がり、美味しかったです。

 

 

 

 

●ココナッツオイルのデメリット

ココナッツオイルで揚げた揚げ物は、ココナッツ風味になります。
外食産業で使われるような、精製したくせのない油に慣れてしまっていると、最初はこのココナッツ風味がクセがあるように感じられるかもしれません。
ココナッツオイルのパッケージに「ココナッツオイル」と表記されていれば、精製されたココナッツオイルなので、ココナッツ風味もあまり感じられません。
しかし、健康効果があるものが取り除かれてしまっているので、健康を考えたら精製されていないコールドプレスの「エキストラバージンココナッツオイル」か「バージンココナッツオイル」を選びたいです。
Nature’s Way, オーガニックココナッツオイル、エキストラバージン、16oz (448g)
created by Rinker
ネイチャーズウェイ

2、ギー

脂肪酸組成
飽和脂肪酸(SFA):66%
一価不飽和脂肪酸(MUFA):30%
多価不飽和脂肪(PUFA):4%
ギー(Ghee)は、インドを中心とした南アジアで古くから作られる、食用に用いるバターオイルの一種です。
ギーは純粋な乳脂肪で、タンパク質と糖分(乳糖)が除去されています。
バターはタンパク質と糖分が含まれるため、高温で加熱すると焦げます。
揚げ物には適しません。
ギーを使用した揚げ物は、バターのような味で美味しいです。
●ギーのデメリット
牛乳から作られるギーは、乳牛が何を食べているかにより飽和脂肪酸量が変わってきます。
グラスフェッド(牧草を食べて育った)牛の牛乳から作られたギーは、飽和脂肪酸の含有量が高めですが、穀物の飼料を食べて育った牛のギーは、飽和脂肪酸の含有量が低めで多価不飽和脂肪の含有量が高めになります。
つまり、穀物で育った牛のギーは、熱安定が悪く、酸化されやすいということです。
Pure Indian Foods, 発酵ギー, 牧草飼育&オーガニック, 425 g
created by Rinker
ピュアインディアンフード

3、ラード

脂肪酸組成
飽和脂肪酸(SFA):38%
一価不飽和脂肪酸(MUFA):49%
多価不飽和脂肪(PUFA):13%
ラードは豚の脂です。
ラードは、脂溶性ビタミン含有量が高く、加熱にも安定しているため、揚げ物に向いています。
「肉屋のコロッケは美味しい」と言われるように、お肉屋さんでは新鮮なラードを揚げ油に使っているためといわれているようです。
ラードの購入は、スーパーの精肉売り場か、お肉屋さんで聞いてみると置いているかもしれません。
スーパーで購入出来るチューブのラードは、精製されていて、香料などの添加物が入っている可能性があるので、購入前に表示を確認してください。
●ラードのデメリット
ギーと同じく、穀物の飼料を食べて育った豚の脂からできているラードは、熱安定が悪く、酸化されやすくなります。
精製されたラードは、脂溶性ビタミン含有量が低くなります。
精製されていないラードは、インターネットで購入できます。

4、牛脂

脂肪酸組成
飽和脂肪酸(SFA):52.1%
一価不飽和脂肪酸(MUFA):43.7%
多価不飽和脂肪(PUFA):4.2%
スーパーやお肉屋さんで、タダでもらえる白い脂が牛脂です。
ヘットとも呼ばれます。
ラードはラーメンやお菓子に使用できることに比べ、牛脂は肉を焼くことくらいにしか使い道がないため、お店では捨てるか無料であげる、または安く販売し、処分するようです。
牛脂には飽和脂肪と一価不飽和脂肪が多く含まれており、揚げ物に最適な脂の1つです。
●牛脂のデメリット
賞味期限が短いため、早めに使ってしまう必要があります。

 

5、オリーブオイル

 

 

揚げ物

 

 

脂肪酸組成
飽和脂肪酸(SFA):14.2%
一価不飽和脂肪酸(MUFA):75%
多価不飽和脂肪(PUFA):10.8%
一価不飽和脂肪酸の含有量が高いオリーブオイルは、熱に安定していると言えます。
オリーブオイルで揚げ物をした実験では、24時間使用したところでわずかに酸化し始めたということです。
●オリーブオイルのデメリット
一価不飽和脂肪酸の含有量は高いのですが、飽和脂肪酸の含有量が低いため、ココナッツオイル、ギー、ラード、牛脂に比べると、熱に弱く、酸化しやすくなっています。
健康効果を考えたら、加熱せずに摂取する方がいいようです。
とはいえ、オリーブオイルを揚げ物に使っても、体に害はないようです。

6、その他

「揚げ物に適している」とまではいきませんが、「揚げ物にも使用できる」油は以下の通りです。

 

 

●アボカドオイル

構造がオリーブオイルと似ているアボカドオイルも、比較的熱に強く、揚げ物にも使用できます。

微妙にクセがあり、ナッツの風味があります。

 

 

揚げ物

 

 

●ピーナッツオイル

230℃までなら劣化しないピーナッツオイルも、揚げ物に使用できます。

うっかり温度を上げすぎてしまうと、酸化します。

 

●パームオイル

ココナッツオイルほどクセがないパームオイルは、脂肪酸含有量のほとんどが飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸です。

 

ポテトチップスやパンなどの加工食品、洗剤、せっけん、化粧品にも使われるパームオイルは、生産のための熱帯林の自然破壊が問題になっています。

SFA = Saturated Fat
MUFA = Monounsaturated Fat
PUFA = Polyunsaturated Fat

 

 

揚げ物に適していない油

不飽和結合を2つ以上持つ多価不飽和脂肪酸は、熱に弱く、酸化しやすい、劣化しやすい特徴があります。
多価不飽和脂肪酸の含有量が高い油は、揚げ物に適していないと言えます。
多価不飽和脂肪酸は、常温で液体であり、植物や種からとれた油、魚からとれた油に多く含まれます。

サラダ油

 

 

揚げ物

 

 

サラダ油は、揚げ物には絶対使ってはいけない油と言えます。

 

サラダ油の原材料は、

●菜種(キャノーラ)

●綿実(コットンシード)

●大豆

●ごま

●紅花(サフラワー)

●ひまわり

●コーン

●米(米ぬか)

●ビーナッツ

などがあり、これらを2種類以上混ぜ合わせたものを調合サラダ油と呼びます。

 

現在、日本で1番出回っているサラダ油は、大豆油と菜種油の調合サラダ油です。

 

サラダ油は、マヨネーズ、マーガリン、サラダドレッシングなど、色々なものに入っています。

 

 

サラダ油が体に悪い理由は、以下の通りです。

 

 

 

1、トランス脂肪酸

サラダ油、特に大豆油と菜種油の調合サラダ油には、「食べるプラスチック(plastic fat)」「狂った油」とまで呼ばれるトランス脂肪酸が、精製されることで高い割合で含まれます。

 

 

そのサラダ油が長時間、繰り返し加熱されることによって、更にトランス脂肪酸の割合が高まります。

 

 

 

トランス脂肪酸を摂取することでの健康リスクは、

●がん

●高血圧

●糖尿病

●心臓血管系の病気

●コレステロール疾患

●神経系疾患

●リウマチ

●アレルギー疾患

●カンジタ症

●うつ病

●慢性疲労

●視力の悪化

●不妊

 

などがあります。

 

 

トランス脂肪酸は体外に排出されにくい性質を持つため、体の中に蓄積され将来病気になる原因になります。

 

 

 

2、多価不飽和脂肪酸の割合

また、サラダ油に含まれる多価不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合の比率は、最悪ということです。

オメガ6の比率が高く、オメガ3の比率が低いので、体の炎症の原因になります。
↓オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合については、こちらの記事を参考にしてください。
多価不飽和脂肪酸は、非常に酸化しやすく、加熱されると4-ヒドロキシ-トランス-2-ノネナール(HNE)という化学物質が生成されます。
このHNEは、変異原性と細胞毒性の性質を持つ酸化生成物です。

3、精製方法

サラダ油に使われている油は、味や匂いにクセがなく、低温でも固まらない、長持ちするようにかなりの精製されている場合が多いです。

 

油を搾り取る圧搾法は効率が悪いため、ヘキサンという有機溶剤を使い抽出する方法でコストを下げています。

 

抽出後は、高温で脱臭されるため、この工程でヘキサンは蒸発させられていると言われていますが、完全には取り除かれていないという意見もあります。

 

 

高温加熱と化学物質による精製で、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養分はほぼなくなります。

そしてこの加熱でトランス脂肪酸の割合が増えます。

 

4、遺伝子組み換え

大豆、菜種、コーン、綿など、サラダ油の原料は、遺伝子組み換え作物が多いことが特徴です。

 

そして日本では、遺伝子を組み換えることは、細胞内のタンパク質を変化させることされ、タンパク質を含まない油は、遺伝子組み換えの表記が義務付けられていません。

 

遺伝子組み換え作物は、除草剤「ラウンドアップ」に耐性を持たされている作物なため、農薬も大量に使われています。

 

 

 

 

 

体にいいけど揚げ物には適していない油

オメガ3脂肪酸を豊富に含む、

●亜麻仁油

●えごま油

●しそ油

などは、加熱しないで摂取することで、抗炎症作用などを期待できますが、加熱すると酸化しやすい特徴があるため、揚げ物には適していないと言えます。

 

 

まとめ

揚げ物に適している油は、熱に強く、酸化しにくい油、

具体的には、

●ココナッツオイル

●ギー

●ラード

●牛脂

●オリーブオイル

 

揚げ物に適していない油は、熱に弱く、酸化しやすい油、

具体的には、

●サラダ油

●亜麻仁油

●えごま油

●しそ油

など、ということでした。

 

クセのないサラダ油での揚げ物に慣れてしまうと、精製されていない油の風味が気になるかもしれませんが、そのようなクセの残る油ほど体にはいい油と言えるようです。

 

とはいえ、どんな油を使おうと、揚げ物は健康的な食べ方ではないということに変わりはありません。

 

高温で加熱することで、食材の水分が油に置き換わるため、高カロリーになります。

この記事で紹介した「揚げ物に適している油」を使ったとしても、揚げ物はたまに食べる程度にしておきましょう。
サポートのお願い

いつもありがとうございます!
この記事が気に入ってくださった方、寄付してあげてもいいという方がいらっしゃいましたら、サポートしていただけると嬉しいです。

コンテンツを充実させるため、Amazonギフト券を書籍購入などに使いたいと思います。
額は送り主様が指定できます。(最低15円から)

受取人のEメールアドレスは、「yukocandida@gmail.com」でお願いします。※投げ銭受け取り専用のEメールアドレスになります。他のメールは受け取れない設定にしてありますのでご了承ください。

よろしくお願いします。

食の安全
スポンサーリンク
ゾンビと呼ばれた赤ちゃん
タイトルとURLをコピーしました