ビタミンDサプリメントにはステロイド薬と同様の毒性が…

栄養

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以前「ビタミンDサプリは殺鼠剤」というツイートが拡散され物議を醸していました。

ビタミンDサプリの主流であるD3(コレカルシフェロール)は、「RAT POISON(殺鼠剤)」であり、血液中のカルシウム濃度が正常値より高くなる「高カルシウム血症」を引き起こす原因になるため、あまりオススメしない。
それでも摂取したいのなら、摂取量は2000IU以下にする。

という内容でした。

 

 

どんなに有用なサプリメントや薬であっても、容量を超えて使用すれば毒になる! ~ビタミンDのサプリの成分は殺鼠剤

こちらの「shanti-phula」さんの記事には、

どんなに有用なサプリメントや薬であっても、用量を超えて使用すれば毒になる。
過剰症については余程のことがない限り心配いらない。
注意しなければいけないのはビタミンD多量摂取によるビタミンK2不足で、K2は一緒に摂取する。

という内容が書かれています。

 

 

私自身、以前はビタミンD3サプリを摂取しており推奨するツイートやブログ記事も書いていましたが、パンデミック中の様々な矛盾を目の当たりにする中、ビタミンDサプリについても違和感を持ち始めたため調べてみました。

結論から言うと、ビタミンD3サプリメントは日光から生成されるビタミンDとは同じように代謝されず、特に高用量摂取で効果がなく有害である可能性が高いです。
※ビタミンD3サプリメントとは、タラ肝油などは含まず合成ビタミンD3を指しています。

病原菌理論の矛盾やワクチン接種を含めたパンデミック中の対策の問題点を指摘し続けるアメリカの医師、トム・コーワン先生の動画を主に参考に、その理由を説明しています。

 

Vitamin D: Friend or Foe? Webinar from December 21, 2022
In this webinar, Dr. Cowan discusses all things Vitamin D.

 

 

ビタミンDはホルモン

ビタミンとは、体に必要だけど体で十分な量を合成できないため、食事から摂取する必要がある栄養素のことを言います。

ホルモンとは、体内で作られ、体の様々な働きを調節する物質のことを言います。

人は、キノコや魚などの食品からビタミンDを摂取できますが、ビタミンDの主な摂取源は肌が太陽からの紫外線に当たることにより生成されるものです。

 

出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK278935/

 

皮膚に存在するコレステロール(7-デヒドロコレステロール)に紫外線が当たることにより、コレステロール構造に変化が生じ、プレビタミンD3というビタミンDの前駆物質ができます。

プレビタミンD3は熱による再配列でビタミンD3に変化します。

さらなる照射により、ルミステロールとタキステロールが形成され、タキステロールは暗闇ではプレビタミンDに戻る可能性があります。

 

出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK278935/

 

ビタミンD3が体内で機能するためには、活性型のD3に代謝される必要があります。

まず肝臓がビタミンD3をホルモン前駆物質である25-ヒドロキシビタミンDに変換。
それを腎臓が、活性型の1,25ジヒドロキシビタミンDと非活性型の24,25ジヒドロキシビタミンDに変換。
この代謝は、カルシウム、リン、副甲状腺ホルモンなどを使い、生成量をコントロールしています。

このように、日光から生成されるビタミンDは生成量がコントロールされているため、過剰症は起こりません。

 

そして体内で合成されているビタミンDは、ビタミンではなくホルモンであると言えます。

 

ビタミンD3サプリは25-ヒドロキシビタミンD

体の働きを調整する物質として、体は活性型の1,25ジヒドロキシビタミンDが必要です。

しかしビタミンDサプリは活性型の前段階の「25-ヒドロキシビタミンD」です。

 

 

動画でコーワン先生は、以下の点を指摘されています。

  • 25-ヒドロキシビタミンDは、ステロイドホルモン
  • 例えて言うならアトピーなどに使われるステロイド薬の一種であるプレドニン(プレドニゾロン)の弱いバージョンのようなもの
  • ビタミンD検査では、血中の25-ヒドロキシビタミンDを測る
  • ビタミンD欠乏は、活性型の1,25ジヒドロキシビタミンD量で決定すべき
  • ビタミンD欠乏症と診断される人は、実際には欠乏症ではないかもしれない
  • 25-ヒドロキシビタミンD(Dサプリ)はステロイド薬同様、炎症を抑える
  • 炎症が抑えられると症状が消えるため、効果があったように見える
  • 実際は炎症はデトックスの結果で起きているため、デトックス経路が抑制されることで長期的に見ると体調悪化の原因になる
  • 肌が太陽光に当たることによって作られた25-ヒドロキシビタミンDは適切量が活性型の1,25ジヒドロキシビタミンDに変換されるが、経口摂取の25-ヒドロキシビタミンD(Dサプリ)は変換されず蓄積されていく可能性がある
  • 25-ヒドロキシビタミンDの蓄積により、様々な問題が引き起こされる可能性がある

 

アトピーは湿疹という形で皮膚から排毒しますが、ステロイド軟膏を塗ると綺麗に症状が抑えられます。
しかしステロイドを塗ることをやめるとまた湿疹が出て、しかも以前よりも悪化しています。

これと同じことがビタミンDサプリ摂取でも起きていると思うと、かなり怖いです。

 

ビタミンDサプリの毒性

ビタミンDサプリが体内では日光からのビタミンDと同じようには代謝されていない可能性があることについては分かりました。

では、ビタミンDサプリによる体への影響はどのようなものなのでしょう?
健康に有益なのか、有害なのか、それとも無害なのか?

コーワン先生の動画の中では、ビタミンDサプリの有効性を示す論文でもよく読むと無理やり効果を出しているような手法が使われていることを指摘。
数ある論文の中から、ビタミンDサプリの効果がないことを示す論文、むしろ有害であることを示す文献、日光や食事から得るビタミンDは過剰になることがないとする文献などを紹介しています。

 

心血管疾患とがんの予防

Vitamin D supplementation and prevention of cardiovascular disease and cancer in the Finnish Vitamin D Trial: a randomized controlled trial - PubMed
Vitamin D3 supplementation did not lower the incidences of major CVD events or invasive cancer among older adults, possibly due to sufficient vitamin D status i...

「心血管疾患やがんの既往歴がない一般フィンランド人を被験者にしたビタミンD補給のランダム化比較試験」

以下の3グループに分け、ビタミンD3を5年間摂取してもらいました。

  • プラセボ
  • 1600 IU/日
  • 3200 IU/日

結果 ➡︎ ビタミンD3サプリメントは、心血管疾患やがんを予防しない。

 

転倒の予防

Vitamin D supplementation and risk of falling: outcomes from the randomized, placebo‐controlled D‐Health Trial - PMC
Falls cause considerable morbidity and mortality in older people. It is unclear how vitamin D supplementation affects falls risk, particularly when taken at hig...

「ビタミンD補給と転倒のリスク」

オーストラリアで60~84歳の被験者を2つのグループに分け、60,000IUのD3サプリ、プラセボを5年間摂取してもらった実験。

結果 ➡︎ ビタミンD3サプリに転倒予防の効果はなく、肥満度を表すボディマス指数が正常な人は、ビタミンD補給により逆に転倒のリスクが上がるということに。

 

セリアック病を引き起こすリスク

https://www.dovepress.com/elevated-levels-of-125-dihydroxyvitamin-d-in-plasma-as-a-missing-risk–peer-reviewed-fulltext-article-CEG

「セリアック病の不足している危険因子としての血漿中の1,25-ジヒドロキシビタミンDレベルの上昇」

セリアック病は、グルテン過敏症です。
ここ数十年、先進国で有病率が大幅に増加しています。

この文献では、セリアック病患者の血漿中の1,25-ジヒドロキシビタミンDレベルが高い傾向にあることを指摘し、診断の際に血中の25-ヒドロキシビタミンDのみが測定され、D欠乏症と診断。
実際はD欠乏ではないのに、医師がDサプリを処方するため血漿中の1,25-ジヒドロキシビタミンDレベルはさらに上昇する点がセリアック病の危険因子になっているという仮説を立てています。

また、マウスに高用量ビタミンDサプリを投与する動物実験では、腸内細菌の多様性が減少し、大腸炎を引き起こすことが示されています。

さらに、乳児期の経口ビタミンD補給とアトピー性皮膚炎、喘息のリスクとの関連性が発見されている点、乳児期に3か月間を超えるビタミンD補給とセリアック病の間に統計的に有意な関連性が見出されている点、別の研究では、出生前ビタミンD補給の測定値と乳児期のセリアック病・自己免疫疾患発症との間に関連性が見出されている点が示されています。

現代人のほとんどの人がビタミンD不足に陥っていると言われますが、この文献を読むともしかしたらそれは間違っているのかもと思わされます。(この文献はあくまで仮説ですが。)

不足していないのに高用量で補給していたら、体調に影響が出てきてもおかしくないと思います。

 

ビタミンDの毒性 – 臨床的観点

Vitamin D Toxicity–A Clinical Perspective - PMC
Confusion, apathy, recurrent vomiting, abdominal pain, polyuria, polydipsia, and dehydration are the most often noted clinical symptoms of vitamin D toxicity (V...

ビタミンDの毒性を臨床的観点でまとめた文献です。
要約すると、以下の内容になります。

 

ビタミンD毒性の臨床症状である高カルシウム血症は、ビタミンDの過剰な長期摂取、ビタミンD代謝経路の機能不全に関連。

高カルシウム血症の症状

  • 集中困難
  • 混乱
  • 無関心
  • 眠気
  • うつ病
  • 精神病
  • 極端な場合には昏迷や昏睡
  • 反復性嘔吐
  • 腹痛
  • 多飲
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 消化性潰瘍
  • 膵炎
  • 高血圧
  • 不整脈
  • 高カルシウム尿
  • 多尿
  • 多飲
  • 脱水
  • 腎石灰沈着
  • 腎不全
  • 帯状角膜症
  • 難聴
  • 関節周囲石灰沈着症

 

ビタミンD毒性は、外因性VDTと内因的VDTに分けられる。

  • 外因性VDT…高用量のビタミンDサプリメント摂取が原因
  • 内因的VDT…疾患などによるビタミンD代謝の調節不全が原因

太陽に当たりすぎてもビタミンD過剰症は起きず、食事からのビタミンD摂取量は通常少量。(卵や牛乳などのビタミンD強化食品を除いて。)

1930年代〜1950年代にかけて、米国と英国の公衆衛生当局は、牛乳やその他の食品にビタミンDを強化することを推奨。

これは最初は子どものくる病予防、その後は国民の一般的な健康状態を改善するための介入として実施された。

1940年代には、ビタミンDの大量投与(1日あたり200,000 ~ 300,000 IU)が、結核や関節リウマチなどの慢性疾患に対する効果的な治療戦略と考えられていたが、一部の患者が高カルシウム血症を発症。
大量投与は中止され、VDTの症状は数か月後に消えた。

これにより、医療でのビタミンD投与は中止されたが、ビタミンDを添加する強化食品は中止されなかった。

1950年代、顔面異常、弁上大動脈狭窄、精神遅滞、高カルシウム血症などを患う乳児の症例が主に英国で報告され、他のヨーロッパ諸国でも一部の乳児における高カルシウム血症の追加報告が続いたため、ビタミンD強化食品の規制が始まる。

 

日本の牛乳では、「乳飲料」に合成ビタミンDが添加されていることが多いです。
卵は、鶏の飼料に合成ビタミンDが添加されているものがあります。

 

一番いいビタミンD摂取方法

ビタミンDサプリの毒性について説明してきましたが、ビタミンD自体は体に必要なものです。

動画内でコーワン先生がオススメするビタミンD摂取方法は、以下の通りです。

  • 日光浴
  • コレステロールを下げようとしない
  • コレステロール降下剤を避ける
  • 動物性脂肪の摂取(特に日光を浴びて育った動物からのもの推奨)
  • 日照時間の短い地域では、紫外線照射器を使用

 

 

皮膚がよりビタミンDを生成するためにも、低品質な酸化した油は避ける必要があります。

 

 

まとめ

ビタミンDの形態の名称がカタカナで長いものが多く読みにくかったかもしれませんが、簡単にまとめるとこのような内容になります。

 

  • ビタミンDはビタミンではなく、コレステロールから作られるホルモン
  • 体内でビタミンDが合成される過程では、光の波長、熱、酵素、ミネラルなどが関わり、✶➡︎✷➡︎✹➡︎✺➡︎❊➡︎✱というように変換されることを繰り返し、体に有益な活性型のビタミンDができる
  • 経口摂取のビタミンDサプリでは、日光からのビタミンDと同じ変換が行われない可能性がある
  • Dサプリは医薬品のステロイドのような働きをする
  • Dサプリは排毒経路を阻害するため、一時的に炎症が消え症状が改善したように見えるが、長期的には悪化する可能性がある
  • D欠乏と診断されても、そもそもの診断方法が間違っているため、欠乏していない可能性がある
  • 高用量摂取、長期摂取、乳幼児の摂取、妊婦の摂取は特に要注意
  • 太陽光が皮膚にあたり合成されるビタミンDには毒性はなく、過剰症の心配はない
  • 食事からのビタミンD摂取量は少量なので過剰症の心配はない(強化食品を除く)

 

私が持った疑問とその回答は、以下の通りです。

  • 合成ビタミンDの代謝は、日光からのビタミンDの代謝とどう違うのか?
    代謝方法の違いはよくわかりませんでしたが、個人的には光の波長や熱、酵素や他の微量栄養素の有無の差で代謝に違いが出てくるのでは?と思いました。
  • 少量摂取(2000IU以下)のビタミンDサプリは有益か?
    これははっきりした答えがわかりませんでした。コーワン先生の動画を見た印象では、少量でも有害、または無害であっても有益ということはないと感じました。
  • ビタミンD2サプリなら有益か?
    ビタミンD毒性を臨床的観点の文献に、「ビタミンD2、またはビタミンD3による毒性は、ビタミンDの代謝物 [25(OH)D または 1,25(OH)2D] による毒性よりも管理が困難」という記述があったため、D2も毒性を引き起こす原因になると考えられます。

 

私なんかのブログを読んでくださる方には、ワクチンやフッ素入り歯磨き粉など現代医療やメディアが異常に推奨してくるものは疑うスタンスの方は多いのではないかと思いますが、ビタミンDサプリについては特にパンデミック以降、代替医療も強く推奨していたため信じてしまった方もいると思います。

私は逆にパンデミック以降の異常なビタミンD推し、誰もコロナウイルスを分離していないのに「コロナはビタミンDで治る」と言う矛盾が気になり、疑うようになりました。
強化食品として卵や牛乳に添加されている点も違和感を持っていました。

なのでコーワン先生の動画を見て納得でした。
ワクチンは全部避けた方がいいように、合成のビタミン剤も基本全部避けた方がいいです。

 

https://genesishealthmi.com/meet-the-consultant/

こちらには、長年ビタミンDサプリとホルモン剤を摂取していて起き上がれないくらいの体調不良を発症し、最終的にビタミンDサプリやめホルモン剤を断薬したことで健康を少しずつ取り戻していった体験談が書かれています。
かなり長いのですが、興味がある方は翻訳して読んでみてください。

 

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よろしくお願いします。

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コメント

  1. ガスライティング より:

    引きこもりでビタミンdを取るにはどうすればいいですか?

    せっかくサプリと思ってたが、これだと紫外線を屋内で発生させるしかない

    • ユー子 より:

      酸化した油の摂取を避け、ベランダで日光浴がいいと思います。

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