【カナダのキノコ攻略】松茸などカナダで採れる食用キノコとキノコ狩りのヒント

雑記

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秋になるとスーパーで見かけるカナダ産松茸。

国産や中国産に比べて白く、値段も安いのが特徴です。

値段は安いけど、香りが強いカナダ産松茸。

この記事では、どのようにカナダ産松茸が採取されているのかを写真付きで説明します。
松茸以外にも食べられるキノコが沢山あるので、それも紹介します。

こんな人に読んでもらいたい
・カナダでキノコ狩りをしたい人
・キノコ狩り初心者

カナダのキノコ攻略

カナダ産松茸

カナダは緯度や標高が松茸の生育にあっているのでしょうか、カナダ全体で松茸が採れるそうです。

私の住むブリティッシュコロンビア州のSea to Skyと呼ばれるエリア(バンクーバー〜ペンバートンら辺)では、秋になると地元の先住民・ファーストネーションズの人達、白人、現地に住む日本人、バンクーバーから来る中国人・韓国人・日本人がこぞってキノコ狩りに出かけます。

私もその中の一人で、秋になると毎年必ずキノコ狩りは行っています。

松茸

カナダで松茸を採るコツ

松茸を採るコツは、場所選びだと思います。

キノコ狩りに行ったことがないとどこに行っていいか分からないと思います。

ただ、松茸を何年も採ってきている人に、「どこで採れますか?」と聞いても、大抵は「松が沢山生えている森に入ればあるよ。」と濁されます。具体的な場所は教えてくれないです。

こういう人達はよく「どこでも採れる」と言いますが、初心者が適当な森に入って採れるものではないです。

松茸を毎年採る人達は大抵自分の秘密スポットを持っているので、それを簡単に人に教えることはありません。

全く初心者の方は、誰か連れて行ってくれる人がいればいいのですが、いない場合、松茸が生えていると言われる大まかな場所・山を突き止め、松茸が現在採れているかをフェイスブックなどのSNSでチェックします。(みんな松茸を採るとSNSに写真を載せたくなるものです。#pinemushroomなどのハッシュタグで検索すれば出てくるはず。)

時期が分かればその時を狙ってその場所まで車で行ってみます。

すると週末など、「え、なんでこんなところに?」って場所に車が停まっていたりするので、その車は松茸狩りの人の車の可能性が高いです。

同じ場所に車を停めて、周辺の森をチェックしてみましょう。

駐車している車での場所選びは、毎回成功するわけではないので、根気が必要です。
川がある場所では釣り人の車ということもあるので、回数をこなして見極められるようになっていくしかありません。

松茸

 

 

 

 

 

 

 

 

 


松茸がありそうな森の雰囲気は大体こんな感じです。

適度に暗く、湿っていて、斜面にある場合もあるし、平坦な場所にある場合もあります。

他の種類のキノコが沢山生えていたら、松茸もある可能性が高いです。

松が沢山生えている森がいいので、木肌・パインニードルと呼ばれる松の葉が落ちているかでチェックします。
杉の木肌は縦のストライプ状、松はもう少しゴツゴツした感じの木肌です。

杉が多めの場所では松茸はないことが多いので、飛ばしましょう。

良さそうな場所が見つかったら、とにかく歩き回り松の大木の周りを重点的に探します。

一つ見つけたら、その周りにもっと生えている可能性が高いです。

松茸の見分け方

見た目が似ている松茸もどきのキノコも沢山あるので注意してください。
その中には毒キノコもあります。

松茸の特徴は、色が白くてうっすら茶色がかっていることが多く、傘の真ん中は平らか緩やかな山型です。
傘の真ん中が凹んでいるのは100%松茸ではありません。

それから指でつまんでみて、ぎっしり詰まっている感じがないキノコは松茸ではない可能性が高いです。
たまにスポンジのような松茸もありますが、それは中に虫が沢山いるために空洞ができているからです。
スポンジ状松茸は虫に食われすぎていて、採っても食べられないかもしれません。
状態のいい松茸は固めでぎっしりしています。

採った松茸を切ってみたら虫食いでした…⤵︎

松茸 松茸

もし松茸らしきキノコを見つけたら、採取しないで地面に生えている状態のまま匂いを嗅いでみてください。

採取しないで匂いをチェックするのは、できるだけ森の生態系を荒らさないためです。
私は子どもにも「意味なくキノコは採らないで」と教えています。

松茸だったらあの独特の匂いがします。

日本人だったら、永谷園のレトルトの松茸お吸い物の匂いといえば分かりますでしょうか?

無臭だったら松茸ではありません。

松茸かどうかをチェックする最大の判断材料が、この匂いになります。

もし松茸という確証が100%持てない場合は、絶対に食べないでください。

松茸を売る

カナダで松茸狩りをしている人で、食べるためではなく売るために採っている人がいます。

大体アジア人は食べますが、ファーストネーションズや白人はあの臭いをあまり好みません。

彼らは採った松茸を売って収入源にしています。

秋になるとリザーブと呼ばれるファーストネーションズの人が住んでいる土地に、マッシュルームバイヤーという松茸買取業者の看板が出てきます。

松茸

 

この業者に採った松茸を持っていくと、松茸の状態によってグレード1〜5に分けられ、グレードのレートと重さで換算して現金で買い取ってくれます。

買取の値段は豊作の時期は安くなり、あまり採れない時期は高くなります。

このようなマッシュルームバイヤーのところに集まった松茸のほとんどは、日本に空輸されスーパーに並びます。

松茸売却体験談

松茸

私は松茸を採ると大抵自分で食べるか日本人の友達にあげてしまいますが、何度か売りに行ったこともあります。

一度巨大でぎっしり重い松茸を見つけたことがあり、「いくらくらいになるのだろう?」という好奇心から、マッシュルームバイヤーのテントに入りました。

中にはお世辞でもガラのいいとは言えないおじさんが3人がカゴに沢山入った松茸を一つ一つスポンジで土を落としていて、単独の日本人主婦である私には入りにくい雰囲気。

おじさん達も私を見て、「あんた何の用だ?」という顔をしています。

いそいそ巨大松茸をバッグから出すと、おじさん達から「オォ〜!」と歓喜の声。

重さを測り「松茸重量コンテストもやってるんだよ。エントリーしよう。」と態度が少し変わりました。

残念ながらコンテスト1位にはなれませんでしたが、その巨大松茸1本で約$15頂きました。

額としては正直「そんなものか…」と思ってしまいましたが、いい経験になりました。

その後、子どもに松茸狩りの楽しさを教えたくて、子どもと松茸を売りに行ったりもしました。

稼ぐ人は1シーズンで30万円くらい稼ぐというのは、この辺りに伝わるお話です。
本当のところはどうなのかは分かりません。

松茸の保存

冷凍、乾燥、佃煮、色々試しましたが、どれも香りが落ちてしまいます。

強いて言えば佃煮は少し香りが残りますが、乾燥はほぼ香りが飛び、冷凍は松茸の水分で冷凍焼けしやすくイマイチでした。

採ったら早めに食べることが一番いいという結論です。

私の経験では状態のいい松茸なら冷蔵庫の保管で2週間くらい持ちますが、もし中に虫がいる松茸だと冷蔵庫の中でも虫が松茸を食べ続け空洞がどんどん増えていきます。

ちなみに私は多少の虫は調理して虫ごと食べてしまいます。

松茸を採る際の注意

間違って毒キノコを食べてしまうことはもちろんですが、松茸を採る際にいくつか他にも気をつけることがあります。

国立公園・州立公園で採らない

ナショナルパークとプロビンシャルパークでは、石すら持ち帰ってはいけない決まりになっていて、見つかると罰金です。

キノコももちろん採ってはいけない決まりになっています。

人の家の敷地内、私有地でも採ってはいけません。

時期的に冬眠前の熊が最後の追い込みで食べているので、出くわすことがあります。

熊スプレー携帯をお勧めします。

穴は埋める

松茸を採った後は、軽く叩いて土と胞子を落とし、翌年も同じ場所から生えてくることを願い生えていた穴は埋めましょう。

カナダで採れる松茸以外のキノコ

松茸以外にも、食べられるキノコはたくさんあります。

アンズ茸(Chanterelle)

アンズ茸

フランス料理に使われるすごく美味しいキノコです。

はっきり言って私はここ数年、松茸よりアンズ茸狙いです。

ニンニクとバターで焼いたり、パスタやスープに入れます。

アンズ茸の見分け方

アンズの匂いがするから「アンズ茸」という名前になったそうですが、匂いはほとんどしません。

決定的な特徴は、傘の裏のひだが茎の方まで入っているところです。
ほとんどのキノコのひだは、茎と傘の境目で止まっていますが、アンズ茸は境目を通りこして茎まで行ってます。

色は白いものや黄色いものもあります。

これも100%アンズ茸という確証が持てない場合は、食べないでください。

ポルチーニ

ポルチーニ

あまりお目にかかれないポルチーニ。

イタリア料理に使われるキノコです。

ポルチーニの見分け方

調理すると独特の匂いが出ますが、生だとあまり匂いはありませんでした。

ずんぐりむっくりした茎をしていて、森の中で存在感があり目を引きます。

特徴は傘の裏側がスポンジ状なところ。

これも100%ポルチーニという確証が持てない場合は、食べないでください。

ロブスターマッシュルーム

ロブスターマッシュルーム

ロブスターマッシュルームは日本では採れないキノコなんだそうです。

ロブスターのような鮮やかなオレンジ色で、コリコリした食感が美味しいキノコです。

ロブスターマッシュルームの見分け方

こんな鮮やかなオレンジ色をしているキノコは、この辺ではロブスターマッシュルームくらいです。

匂いはあまりありません。

ロブスターマッシュルームは他のキノコに寄生する菌のため、宿主のキノコによって形が異なります。

小川や水が溜まっている場所に生えていることが多く、一つ見つけると周りに沢山生えているのが特徴です。

これも100%ロブスターマッシュルームという確証が持てない場合は、食べないでください。

キノコツアー

カナダBC州ウィスラーでは、毎年10月半ばの週末に、「Fungus Among Us」というキノコのイベントが開催されます。

Fungus Among Us Mushroom Festival | Whistler Naturalists
Learn about the annual Fungus Among Us Mushroom Festival in Whistler.

 

イベントでは、キノコの展示、シェフが調理したキノコ料理の試食会、キノコについてのお話を聞く会など2日間にわたって開催されます。

その中で私の大本命のイベントが、地元のキノコに詳しいマッシュルームエキスパートと一緒に森に行く「Walk with Gurus」です。

朝8時半にマータルフィリップエレメンタリースクールという小学校に集合。

参加人数によってグループ分けをし、それぞれのグループが違う森に向かいます。

私が参加したグループは、小学校からさらにバンクーバーオリンピックのスキージャンプとクロスカントリースキーの会場になった場所の近くまで各自車で行き、そこから森に入りました。

マッシュルームエキスパートは2人。

キノコ

参加者は適当にキノコを見つけ、エキスパートに「このキノコは何?食べれる?」と聞きに行きます。

珍しいキノコや美味しいキノコがあると、エキスパートがみんなを集めて全員に見せます。

 

キノコ

猛毒ではない毒キノコの試食(?)もさせてもらいました。

口に入れると刺激があるもので、すぐに吐き出せば大丈夫、そのまま食べてしまうと腹痛などの症状が出る可能性があるとのことです。

間違えて食べてしまった時に、その刺激を覚えておくための試食で、試した人たちはみんなすぐに吐き出しました。

 

 

キノコ

上の写真のキノコは傘の裏が黄色いスポンジ状。
ポルチーニではないです。

エキスパートによると「レモン風味でまあまあ美味しい」とのことですが、後日私は友達と行った森で見つけ、帰宅後にオリーブオイルで焼いて食べてみましたが、どろっとした気持ちの悪い食感で「間違えたかも!!」と思い怖くなって吐き出しました。

一応まだ生きています。

 

 

キノコ

上の写真はコーラルマッシュルームです。

焼きそばや炒め物などに入れると美味しいです。

 

 

この「Fungus Among Us」、2日間全部のイベントに参加するには一人$65、マッシュルームエキスパートと森を歩く「Walk with Gurus」だけに参加するなら一人$20です。

チケットは毎年売り切れるので、できれば10月に入る前までに買っておくことをお勧めします。

晴れている日でも森の中は寒いので、暖かくしてお出かけください。

まとめ

松茸をはじめとしたカナダで食べられるキノコ採りのヒントについて説明しました。

ただこの記事を読んだだけで森に繰り出しても、1本も見つけられないということが普通だと思います。

キノコ狩りだけは、自分の足で何度も森に通うことが上達への道になります。

そして1度美味しいキノコが採れると、キノコの魅力に取り憑かれてしまうことは間違いなしです。

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