カビにも多くの種類があり、ブルーチーズなど食用のカビもある一方、強い毒性を持つカビ毒のことを「マイコトキシン」と呼びます。
健康のためジャンクフードは避けていても、ジャンクなイメージがない食べ物もこのマイコトキシンに汚染されていることがあります。
マイコトキシンによる人体への影響は深刻で、時には死に至る事もあります。
この記事では、カビ毒であるマイコトキシンとは?マイコトキシンによって引き起こされる症状、マイコトキシンによって汚染されている可能性が高い14の食べ物について説明しています。
マイコトキシンとは?
マイコトキシンは、カビの2次代謝産物として産生される毒の総称。
ヒトや家畜などに対して 急性もしくは慢性の生理的あるいは病理的障害を与える物質。現在、300種類以上のマイコトキシンが報告されており、アスペルギルス(Aspergillus) 属、ペニシリウム(Penicillium) 属、フザリウム (Fusarium) 属の3属により産生されるものがほとんどである。
マイコトキシンの厄介なところは、
・産生菌であるカビが死んでも毒は残る
・熱分解されにくく、火を通しても毒性が残っている可能性がある
・環境の変化でも分解されにくい
マイコトキシンによって引き起こされる症状
・めまい
・頭痛
・腹痛
・下痢
・吐き気
・鼻水
・風邪のような症状
この他にマイコトキシンの一種であるアフラトキシンには発がん性、オクラトキシンには腎臓毒と肝臓毒があります。
マイコトキシンに汚染されている可能性が高い14の食べ物
1、お酒
米や小麦など、お酒の原料になる穀物が汚染されることが多く、発酵の過程でカビが増殖します。
ワインの原料になるぶどうもカビが生えやすいため、ワインも安全とは言い切れません。
ビールの場合は、黒ビールなどダークカラーのビールほど、カビ汚染の度合いが高いそうです。
2、とうもろこし
遺伝子組み換えか、農薬が使われているかにかかわらず、マイコトキシンに汚染されているリスクがあります。
加工されていない生のとうもろこしは、コーンフラワーやコーンチップスなどの加工品以上に汚染されている可能性が高いそうです。
家畜の飼料になるとうもろこしも、カビの汚染の問題があり、馬の大脳白質部液化性壊死症やブタの肺水腫の原因物質となっています。
カビに汚染された飼料を食べた乳牛の牛乳も汚染されている可能性があります。
3、小麦
お酒のところでも書きましたが、小麦はカビに汚染されやすい食品です。
国産の小麦は、収穫時期に雨が降るとカビが生えやすいようです。
輸入の小麦はカビを防止するためにあらかじめ多量の農薬が散布されているケースが多いです。
小麦はカビ以外にもたくさん問題があります。

4、砂糖
カビの仲間であるカンジダ菌が砂糖大好きなように、カビも砂糖が好きなようです。
砂糖きびはカビが生えやすい植物です。
また、ケーキやパンなど、糖分と水分がちょうどよく含まれている食べ物はカビが生えやすいです。
食べ物を保存目的で塩漬けや砂糖漬けにした場合は、砂糖の濃度が高すぎて、カビなど菌類は浸透圧で脱水されて死んでしまうようです。
5、ソルガム
イネ科の植物で、きびの一種であるソルガムは、茎に糖分が多く含まれるため、砂糖きびのように糖蜜が絞られます。
グルテンフリーの焼き菓子などにも使われていることが多いです。
6、ピーナッツ
ナッツ類はカビが生えやすく、特にピーナッツは収穫後に殻がついたまま保管される際にカビが生えやすいようです。
その他カビの生えやすいナッツは、
・カシューナッツ
・ピスタチオ
7、コーヒー豆
コーヒー豆によっては発酵されているものがあり、その際にカビが生えやすくなります。
安いコーヒー豆は特に要注意です。
コーヒー豆のカビについては、こちらの記事にも書いています。

8、綿花油
綿花はそのふさふさした花の形状から、カビが非常に生えやすいとのことです。
綿花油はあまり馴染みがないかもしれませんが、ポテトチップスなどに使われています。
9、ドライフルーツ
レーズン、デイツ、アプリコット、プルーンなど、甘くて少し水分が残り常温で保管されるため、カビが生えやすい環境にあります。
10、豆類
豆類も小麦やトウモロコシ同様、遺伝子組み換え、農薬の使用に関係なく、カビが生えやすい食品で、輸入の豆類にはカビ防止の農薬が散布されている可能性が高くなります。
11、トマトの加工品
糖分が高いトマトは、冷蔵庫の中でカビていたという経験がある方も多いのではないでしょうか?
「これは本当なのか?」と疑いたくなるようなことですが、畑で収穫の際にカビているトマトは、ケチャップやトマトソースなどの加工品の原料になるようです。
12、香辛料
ナツメグ、白コショウなどの香辛料にカビが生えやすいそうです。
刺激がある香辛料なので、意外です。
13、ジュース
しぼりたてのストレートジュースは大丈夫ですが、スーパーなどで出回っているほとんどのジュースが濃縮還元です。
濃縮還元とは、一度絞った果汁の水分を飛ばし、その後水を加えるやり方です。
これは運搬の際に物資の総容積を減らし輸送コストを大幅に押し下げるために行われています。
このプロセスの際にカビが生えやすいようです。
更に缶ジュースの場合、缶に入れる際にカビの酵素を添加する工場もあるようです。
14、プロセスミート
ハム、サラミ、ソーセージなどの加工された肉は、普通に売れない状態の肉を使っていることも多く、カビが混入している可能性があります。
硝酸塩など、腸内環境に悪い添加物もたくさん使われているので、過剰摂取がカンジダ症やリーキーガット症候群の引き金になる可能性もあり、カビアレルギーのリスクも高まります。
キノコはカビが生えやすい食べ物ですが、腸内環境に有用な成分も含みます。
カビが生えていないかをよく確認して食べましょう。

まとめ
カビ毒であるマイコトキシンとは?マイコトキシンによって引き起こされる症状、マイコトキシンによって汚染されている可能性が高い14の食べ物について説明しました。
健康に良さそうな食べ物でも、意外とカビ毒のリスクがあったりします。
カビ毒から身を守るために、上記の食べ物を購入の際は注意が必要です。
冷蔵保存、冷凍保存できるものはして、ナッツなどは抗菌作用のあるグレープフルーツシードエクストラクト(GSE)に漬ける、またはかけるとカビが殺菌されるようです。

私は一度、お米を研いで水につけたまま炊飯するのを2日ほど忘れていたら、お米の水の表面に青いカビが丸くなって浮いていたことがあります。
カビの好む条件、「甘くて水分があって室温〜温かめ」ということを頭に入れ、食べ物の管理をしなければダメですね。
これだけカビ毒のリスクが氾濫している現状、カビ毒に対してより強い体質になるためには腸内環境の改善が必須です。
カンジダダイエットは腸内のカンジダ菌を食事制限で除菌し、損傷した腸内を修復することでカビ毒にも強い体質に変えていきます。

・カビアレルギーの人
・健康的な食生活を心がけているのになぜか体調不良の人
・カンジダ症の人
・リーキーガット症候群の人
・カビ毒のリスクがある食べ物について知りたい人