ドーン・レスターとデビット・パーカー著「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」という本は、病気になる原因について私たちの今までの認識を覆す内容が書かれています。
第1章「病気の処方箋」では、医薬品・処方薬の効果は科学的な根拠に基づいて作られているわけではない、ということを説明しました。
第2章「効果がなく、危険なワクチン」では、処方薬同様、ワクチンにも科学的な根拠がなく、毒物を含むため深刻な副作用を発症しても全く不思議はない、ということを説明しました。
第3章「病原菌理論の虚偽」では、処方薬やワクチンのベースになっている考え方が「病原菌理論」で、この理論からして間違っているということを説明しました。
第4章「感染症神話」では、過去に流行した感染症の例をいくつか挙げ、一般的な認識との誤差、その矛盾点を指摘しています。
今回は、第5章「動物の病気:さらなる医療神話」の内容を要約して紹介します。
狂犬病、ウシ結核、BSE、粘液膿症、炭疽(症)などの例をもとに、現代医療の病気に対する間違った認識が動物に対してどのように影響しているかについて説明しています。
「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」は、日本語訳はなく英語版しか出ていないのですが非常に内容の濃い本なので、全文を読んでみたいという方は是非購入をおすすめします。
※2023年12月20日、日本語訳が出ました!
動物の病気
人獣共通感染症
人獣共通感染症の定義は、「人間に感染する可能性のある動物の感染症」です。
人獣共通感染症の原因物質は主に細菌、ウイルス、寄生虫であると主張されていますが、人間だけの感染症を引き起こすと主張されている病原体とは異なる種です。
前回までの章で説明したように、細菌、ウイルス、寄生虫、真菌は病原体ではなく、人間の感染症を引き起こしません。
したがって、これは人獣共通感染症であろうと非人獣共通感染症であろうと、動物の感染症の原因物質にはなり得ないことを意味します。
細菌が人獣共通感染症を引き起こすという誤った考えに基づいた対策は、人間の感染症に対処するために行われている対策と全く同じではないにしても、非常に似ています。
人間に有害であることが示されたこれらの措置は、必然的に動物にも有害であります。
さらに、人間の食となる家畜動物の治療にこれらの有害な対策を行うことは、人間の健康にも深刻な影響を与えます。
WHO(世界保健機関)の文書は、家畜への感染症対策について詳細には触れていませんが、食品媒介病原体の防止を通じて「食品安全保障」を確保すると主張しています。
これは病原体を殺すことを目的としているため、必然的に毒性のある化合物(抗菌剤)の使用を指していることは明らかです。
有毒な抗菌化学物質の添加によって、食品が安全になるわけがありません。
病原菌理論という誤った考え方が、ここでも影響してきます。
人獣共通感染症の伝染経路
人獣共通感染症の伝染経路は、以下の通りです。
●直接接触、動物の咬傷など
●飛沫感染
●ベクター(キャリア)
ベクターとは通常、昆虫、寄生虫など病原体を運ぶ虫のことを言います。
蚊が代表例です。
人間の病原体とは異なり、動物の病原体は複数の宿主に感染する能力があると言われています。
さらに、人間の場合と同様、動物にも感染症の無症状状態、潜伏感染が存在するということです。
人間の感染症に関する理論と同様、動物の病気に関する理論には、多くの異常や矛盾が含まれていることは明らかです。
家畜のワクチン
第1章「病気の処方薬」、第2章「効果がなく、危険なワクチン」で説明したように、薬やワクチンには毒性があり、これは動物用の薬やワクチンも同じです。
一部の動物の予防接種スケジュールは、人間の予防接種スケジュールと似ています。
牛は、最大16種類の病気の予防接種を受けています。
ワクチン接種された家畜の肉の消費の人間の健康への影響は、よく理解されていません。
「ワクチンは安全である」という思い込みのため、ほとんど研究されていない状態です。
家畜には、抗生物質と成長ホルモンも投与されます。
これらは物議を醸したため、ADI(一日摂取許容量)とMRL(最大残留限界量)が設定されましたが、それは各物質の用量を個別に評価するだけで、ワクチンと抗生物質、ワクチンと成長ホルモンなど、異なる動物用医薬品の組み合わせの影響は考慮されていません。
食用になるために安全性を考慮して投与される動物用医薬品は、逆に多大な害を引き起こします。
家畜の抗生物質
畜産における抗生物質の使用は、感染症の治療・予防に限定されず、家畜の成長の促進にも使用されます。
この薬剤の安全性と有効性を評価する研究が行われた上での使用と思いたいのですが、実際には、人間の健康へのリスクも動物生産への利益も十分に研究されていません。
研究が行われていないにもかかわらず、畜産には多種多様な抗生物質が使用されています。
12種類の抗菌薬が、家畜の様々な成長ステージに投与されています。
抗生物質耐性の問題は懸念されていますが、抗生物質の乱用によって引き起こされる本当の問題は、環境汚染です。
この環境汚染が、人間、動物の健康に、深刻で有害な影響を与えています。
人口の増加とともに、家畜人口も増加しています。
これに伴い、巨大な単一栽培農場の開発が野生動物に影響を与えています。
さらに「病原菌理論」という欠陥のある理論が強く信じられているため、有毒化学物質の導入が許容されています。
病気を根絶するための真の努力の最初のステップは、「病原菌理論」への信念の根絶でなければなりません。
ここからは、いくつかの動物の病気について説明し、その原因に対する誤った考え方と対処、それが引き起こす結果を説明します。
狂犬病
OIE(国際獣疫事務局)の狂犬病の定義は、「人間を含む温血動物の中枢神経系に影響を与えるウイルス性疾患」です。
狂犬病は最も致命的な人獣共通感染症の1つです。
毎年、世界中で60,000人近くが亡くなり、そのほとんどが発展途上国の子どもたちです。
狂犬病は、南極大陸を除いて、世界のすべての大陸に存在します。
と主張されています。
しかし、WHOファクトシートでは、
狂犬病は対処されなかった熱帯病の1つであり、主に遠隔地に住む貧しく脆弱な人々に影響を及ぼします。
とあり、OIEの説明とは発生地域、脆弱なグループという点で一致していないようです。
狂犬病は動物の咬傷を介して伝染し、圧倒的多数の症例は犬の咬傷が原因で発生していると報告されています。
OIEの記述で興味深いのは、
通常、神経に沿って脳に移動する前に、一定期間侵入部位に留まる。
という部分です。
狂犬病には潜伏期間があることを示唆しています。
WHOファクトシートによると、狂犬病は、
●多動性行動
●水への恐怖
を引き起こすとされ、ウイルスが麻痺を誘発する可能性も指摘されています。
狂犬病感染している動物からの咬傷は、迅速な治療が必要であると言われ、この治療法は非常に珍しいのですが、狂犬病ワクチンを投与するというものです。
狂犬病ワクチンは、ウイルス曝露の前後の両方で投与できます。
ただしこのワクチンは、狂犬病の「危険にさらされている」と見なされる人々を除いて、予防的に定期的に投与されることはありません。
危険にさらされている人とは、主に獣医、動物研究者など、動物を扱う人々を指します。
狂犬病ワクチンは動物と人の両方に使用されますが、最初の狂犬病ワクチンは人間の使用のみを目的として製造されました。
その開発はフランスの化学者、ルイ・パスツールの功績によるものであり、彼の業績の1つと見なされています。
第3章「病原菌理論の虚偽」でも説明したように、パスツールの科学には欠陥が多く、彼の狂犬病ワクチンも例外ではありません。
パスツールの行った実験は、ポリオの感染を実証すると主張された、第2章「効果がなく、危険なワクチン」で紹介した恐ろしいサルの実験(ポリオ患者の脊髄からの抽出液を、サルの脳に注入し麻痺を引き起こす方法)と同レベルのものでした。
狂犬病ワクチンは詐欺であるだけでなく、有害であることが証明されています。
21世紀の狂犬病ワクチンは19世紀に使用されたものとは異なりますが、欠陥のある理論に基づいているということは共通しています。
パスツールの同時代人であるマシュー・ウッズ博士は、狂犬病についてこう言及しています。
フィラデルフィアの犬の施設では、年間平均6,000匹以上の放浪犬が飼われています。捕手と飼い主が頻繁に犬たちに噛まれていますが、25年間で狂犬病の症例は1件も発生していません。
通算150,000匹の犬がいた中で、です。
動物の狂犬病は、基本的に虐待または栄養失調、あるいはその両方が原因です。
虐待と栄養失調は、ワクチン接種によって予防も治療もできないことは明らかです。
にもかかわらず、医学生にはパスツールの狂犬病ワクチンが狂犬病問題を解決したと教え、狂犬病を引き起こすウイルスが特定されていないことは隠されていました。
モーデン博士は自身のエッセイの中でこう述べます。
狂犬病の死やその他の症状はありませんでした。
狂犬病は存在しないと思います。
パスツール治療が、病気以上の悪影響を引き起こしました。
人間の狂犬病は中枢神経系の病気であり、脳の炎症(脳炎)を伴うという主張は、狂犬病ワクチンの副作用である可能性があります。
多くの国で、犬の狂犬病ワクチン接種は義務になっています。
しかし、犬もワクチンの副作用に苦しむ事実があります。
認められている副作用には嘔吐と発熱が含まれ、どちらも明らかな中毒の兆候です。
アメリカ獣医学協会(AVMA)のウェブサイトでは、狂犬病ワクチンの副作用について、
生命を脅かす可能性がある。
という記述があります。
影響が深刻なことを示唆していますが、残念ながらOIEは、
狂犬病を根絶するために必要な適切な措置は、少なくとも70%の犬に予防接種をすること。
と主張しています。
狂犬病は主に犬の咬傷を介して伝染すると主張されていますが、他の動物(コウモリ、アライグマ、猫など)も狂犬病を引き起こすとされるウイルスを伝染させることができる媒介動物とされています。
したがって犬に予防接種をするだけで狂犬病を根絶できるという考えは、説明されていないさらなる別の矛盾です。
「狂犬病が本物の病気である」という証拠が完全に欠如しているにもかかわらず、狂犬病は、多くの動物、特にペットにワクチンを接種する必要がある重要な人獣共通感染症と見なされ続けています。
これは製薬業界にとって非常に有利ですが、人間と動物の健康に非常に有害です。
ウシ結核
ウシ結核のOIEの定義は、「動物の慢性疾患」です。
ウシ型結核菌によって引き起こされるとされ、牛に限った病気のような病名ですが、哺乳類全般に感染する可能性があり、咳などの風邪のような症状から死に至るケースもあるということです。
ウシ型結核菌と、人間の結核の結核菌は、別の菌と説明されています。
人間への感染経路は、ウシ型結核菌に感染した牛の生乳を飲むこととされています。
そのため、牛乳の低温殺菌が一般的ではない発展途上国で、より頻繁に発生すると言われています。
ルイ・パスツールが考案した低温殺菌は、牛乳を殺菌することで牛乳が安全になるとされています。
しかしこれもパスツールの、誤解されている功績の一つです。
牛乳の低温殺菌が普及しているにもかかわらず、この病気は制御も根絶もされていません。
第3章「病原菌理論の虚偽」で説明したように、細菌は色々なところに生息し、哺乳類の体内にも常在菌として存在します。
常在菌は病気の原因になるというより、宿主の健康に貢献している、または無害な存在です。
検出されるウシ型結核菌も、常在菌である可能性が高く、これをすべて殺菌しようとする試みは無理があります。
しかも、ウシ、ヤギ、ウマ、バッファロー、バイソン、ラクダ、ブタ、シカ、アンテロープ、犬など、非常に広範囲の動物からも検出されるため、間違った認識が動物たちの悲惨な結果を生み出す可能性も出てきています。
イギリスでは、アナグマをウシ型結核菌の主要な保菌動物とみなし、アナグマから家畜への感染拡大のリスクを懸念し、アナグマへのワクチン接種、または淘汰を検討していたことがあります。
そして実際、アナグマへのワクチン投与が実施されましたが、2015年、BCGワクチンの不足のために中止になりました。
さらに、牛に対するツベルクリン皮膚検査は、BCG接種の結果としても陽性反応が起こることが多い検査です。
検査により陽性が出た牛は、屠殺になります。
ウシ結核がウシ型結核菌によるものという考えは誤りで、本当の原因は、慣行農業で使用されている農薬、化学物質、環境汚染物質と思われます。
特に抗生物質の影響が大きいです。
病原菌を殺すための抗生物質が、逆にミトコンドリア機能に有害な影響を与え、結核の症状を引き起こしている可能性があります。
BSE(牛海綿状脳症・狂牛病)
BSE(牛海綿状脳症・狂牛病)の定義は、牛の進行性神経系の致命的な病気で、脳がスポンジ(海綿)状になる感染症(プリオン病)とされています。
BSEは、海綿状脳症の形態以外にも、TSE(伝達性海綿状脳症)という他の動物に影響を与えるタイプの病気も存在します。
プリオンとは、神経組織に存在する異常な感染性タンパク質のことを言います。
この感染性タンパク質が混入した飼料が感染源となり、BSEを引き起こすとされていますが、どのようにプリオンが形成されるかというメカニズムは分かっていません。
BSEに感染した牛の肉骨粉入りの飼料が感染源として疑われていますが、まず本来草食の牛に肉骨粉を与えること自体が不自然です。
にもかかわらず、BSEの対処は、特定の肉骨粉を飼料に使用することを禁止するというもので、BSEの症例は現在も報告されています。
オーガニック畜産農場を経営し、自身の農場の牛からBSEの感染が拡大しているという疑いをかけられたマーク・パーディは、自身の経験と調査を「アニマル・ファーマ」という本にまとめています。
パーディは、BSEの原因として、ホスメットを挙げています。
ホスメットは、牛によく見られる害虫であるウシバエの除去を目的とした、リンから作られた化合物を含む化学殺虫剤で、牛の洗浄に使用されます。
リンベースの化学物質は神経毒性があります。
イギリスは特にBSEの症例数が多かった国ですが、パーディは次のように説明します。
1982年当時、イギリスではホスメットを牛の体重あたり 20mg/kg という高用量で年に2回使用していた。
全身型のジチオリン酸塩は銅をキレート化して血液脳関門を開くことができ、それにより牛は脳内の金属バランスを乱された。
殺虫剤は牛の首に塗布され、有毒な化学物質が頭に近い部位から浸透し、脳に到達した。
イギリスでは、数百万頭の牛の屠殺をもたらした。
ホスメットの使用量が少なかった国では、イギリスに比べBSEの症例数は少なかった。
パーディの研究は、当局にもみ消されました。
有毒化学物質と病気の関連性を認めてしまうことは、政府とメーカーに莫大な損害賠償責任が生じてしまうためです。
粘液腫症
粘液腫症は、「粘液腫ウイルスと呼ばれるポックスウイルスによって引き起こされるウサギの重要な病気」とされています。
粘液腫症は、人獣共通感染症に分類されていません。
ウサギだけの病気であり、人間にはうつらないということです。
粘液腫ウイルスは、主に熱帯島蚊(ネッタイシマカ)と羽斑蚊(ハマダラカ)によって媒介されると言われており、どちらの蚊も黄熱病やマラリアなど、人間の感染症の主な媒介動物として知られています。
これらの蚊は、人間やウサギ、他の動物を刺すことが認められていますが、粘液腫ウイルスに感染するのはウサギのみという不自然な主張になっています。
1859年以降、オーストラリアではウサギの驚異的な急増により、この害獣を駆除するために毒物を利用するようになりました。
毒物は、
●ストリキニーネ
●ヒ素
●シアン化物
●リン
が含まれていました。
同じ時期、蚊の大量発生の問題も起きていたため、蚊に対しても殺虫剤が散布されました。
結果、大量の毒物中毒死のウサギの死骸、蚊の死骸が発見され、ウサギの粘液腫症が蚊と関連付けられることになりました。
粘液腫症の本当の原因もまた、病原菌ではなく毒性物質である可能性があります。
炭疽(症)
炭疽(症)の定義は、「胞子形成細菌である炭疽菌によって引き起こされる病気」です。
狂犬病同様、炭疽菌は南極大陸を除いて、世界のすべての大陸で見られると言われています。
OIEによると、
ほとんどの動物は感受性があるが、炭疽(症)は通常、反芻動物と人間の病気。
とあります。
OIEとWHOの炭疽(症)の説明を見ると、人獣共通感染症でありながら、「動物から動物へ、あるいは人から人へと広がることはない」という記述があります。
炭疽菌への感染源は、感染した動物や動物製品との接触、動物の肉を食べる、ということです。
また、WHOは、
炭疽菌は何世紀にもわたって認識されてきましたが、この病気についてはほとんど知られていません。
と、認識の低さを認めているにもかかわらず、炭疽菌の脅威が重大なものとして対処の必要性を強調します。
残念ながら、炭疽(症)の治療には、大量の抗生物質の使用が含まれます。
炭疽菌の放出する毒素が非常に有毒であるとするにもかかわらず、炭疽菌感染が無症候性疾患を引き起こす可能性もあるという主張は異常です。
炭疽(症)の原因が炭疽菌であるということは、ロバート・コッホ博士により発見され、炭疽菌ワクチンはルイ・パスツールによって最初に実証されました。
R Bピアソン著「パスツール:盗作、詐欺師」という本では、パスツール炭疽菌ワクチンが動物を病気から保護できなかったことを示す多くの事実について述べられています。
例)4,564頭の羊がワクチン接種し、その後そのうちの3,696頭の羊が死亡。
現在、炭疽菌ワクチンは、高リスクグループに入る特定の人たちにのみ推奨されています。
皮なめし工場の労働者は、過去に高リスクグループとしてワクチンを投与されていましたが、現在はこの要件は適用されなくなり、現在の高リスクグループのメインは軍人です。
アメリカの軍人は、軍事紛争中に炭疽菌の胞子を生物兵器として使用することによる潜在的な脅威に直面しているという主張のため、ワクチンが投与されていますが、炭疽菌ワクチンが安全であると証明されたことは一度もありません。
逆に炭疽菌ワクチンは深刻な健康への悪影響をもたらすことが証明されており、湾岸戦争に従事しワクチン接種した軍人に現れた症状は、湾岸戦争症候群と呼ばれています。
生物兵器としての炭疽菌兵器の作成プロセスは軍事機密であり公開されていませんが、病原菌理論が誤りであることを考えると、この兵器には有毒物質が含まれている可能性が大きいです。
19世紀のイギリスでは、ウールソーターという羊毛の選別を仕事にする人たちの間で、ウールソーター病と呼ばれる敗血症の症例が急速に増加しました。
これも病原菌によるものと認識されていますが、これは当時羊のノミ・ダニ対策として羊に散布されていた溶液(または粉末)に含まれるヒ素による影響と考えられます。
19世紀に、有毒なヒ素の影響に苦しんだ羊飼い、ウールソーターについての報告がありましたが、病原菌理論の台頭から、原因は炭疽菌であるという先入観が先行しました。
動物実験
ここで言う生体解剖という言葉は、「実験目的での生きている動物の外科手術」という意味で使います。
生体解剖の目的は、研究、試験、教育です。
試験の中には、身近な日用品に含まれる化学物質の安全性をテストするものも含まれます。
これは毒物がある一定の用量を超えなければ使用の問題はないとする、間違った考えのもとに行われています。
動物実験は、動物の生体解剖が医療解明の上で不可欠なプロセスであるという主張の上に行われています。
しかしこれも病原菌理論という間違った考えの上で行われている行為で、しかも研究中、細胞の固定などの手順を行うため、組織、細胞、病気の分子、細菌、ウイルスに何らかの影響が出てしまうことは避けられず、生体内と同じ環境が再現され実験されているとは言えません。
ほとんどの動物が人間とは違う生理学的特徴を持つことも考慮されていません。
例)
●人間には胆嚢があるが、げっ歯類にはない。
●人間の体内はビタミンCを合成できないが、げっ歯類はする。
●ラットやマウスは嘔吐しない。
ラットやマウスなどの実験動物は、頭痛があるのか、落ち込んでいるのか不安なのか、吐き気があるのかを研究者に伝えることができませんが、そこが実験で知りたい項目、安全な用量を知るための重要なポイントの一つです。
そしてほとんどの場合、実験動物は殺されます。
有効な実験結果を得られないにもかかわらず、実験動物の命を奪い、「動物よりも高次な存在であるとする人間のための医療解明の上、必要なプロセスである」という主張は、考え直す必要があります。
まとめ
前回までの章は主に人間の病気について取り上げてありましたが、この章では動物の病気、人獣共通感染症について、現代医療が取る間違った対策について説明されました。
人間であっても動物であっても感染症が存在するという証拠はなく、それにもかかわらず薬やワクチンで対応している状況は、人間も動物も同じということです。
感染症と思われている疾患の本当の原因はここでもやはり毒性物質であり、この事実が認められてしまうと困る政府、製薬によって隠されていることが示唆されています。
私が以前ツイッターで狂犬病ワクチンの不必要性について触れた際、ワクチン推進派のものすごい反発があり驚きました。
日本が狂犬病を50年以上発生させていない狂犬病「清浄国」であるのは、ワクチンのおかげ
と強く信じ込んでいる方々からの反発です。
私が投稿したような発信が「公衆衛生のリスクになる」という正義感からの反発というのはわかりましたが、信じている事実を全く疑わない姿勢が、少し怖くもありました。
狂犬病については、こちらの記事でも触れているので、よろしければ読んでみてください。
次回、第6章「地球の汚染・科学の失敗」では、気候変動という問題を利用し本当の環境汚染から注目をそらしている事実、私たちが生活する上でどのような毒素が蔓延しているかについて説明しています。