ドーン・レスターとデビット・パーカー著「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」という本は、病気になる原因について私たちの今までの認識を覆す内容が書かれています。
第1章「病気の処方箋」では、医薬品・処方薬の効果は科学的な根拠に基づいて作られているわけではない、ということを説明しました。
第2章「効果がなく、危険なワクチン」では、処方薬同様、ワクチンにも科学的な根拠がなく、毒物を含むため深刻な副作用を発症しても全く不思議はない、ということを説明しました。
第3章「病原菌理論の虚偽」では、処方薬やワクチンのベースになっている考え方が「病原菌理論」で、この理論からして間違っているということを説明しました。
第4章「感染症神話」では、過去に流行した感染症の例をいくつか挙げ、一般的な認識との誤差、その矛盾点を指摘しています。
第5章「動物の病気」では、狂犬病、ウシ結核、BSE、粘液膿症、炭疽(症)などの例をもとに、現代医療の病気に対する間違った認識が動物に対してどのように影響しているかについて説明しています。
今回は、第6章「地球の汚染・科学の失敗」の内容を要約して紹介します。
気候変動という問題を利用し本当の環境汚染から注目をそらしている事実、私たちが生活する上でどのような毒素が蔓延しているかについて説明しています。
「What really makes you ill?(あなたが病気になる本当の理由)」は、日本語訳はなく英語版しか出ていないのですが非常に内容の濃い本なので、全文を読んでみたいという方は是非購入をおすすめします。
※2023年12月20日、日本語訳が出ました!
地球の汚染・科学の失敗
科学理論は非常に難解で理解するのは難しいという先入観から、一般の人は専門家の意見を信用します。
しかし、残念ながら現代の風潮は、大手メディアに出る専門家の意見が正しいとされ、同じ専門家でも反対意見を唱える専門家は非難される傾向にあります。
そのため大衆は、情報の全てを知る機会がなく、偏った考えを持ちやすくなります。
現在メディアが取り上げる環境問題は、環境汚染よりも気候変動についてが主流になっています。
医療機関の病気に関する理論には欠陥がありますが、特定の毒素が特定の病気の原因となる環境汚染物質から来ていることは、限られた範囲で認識しています。
世界中で全死亡者の約23%、疾病負荷の約22%が「環境」に起因すると言われています。
現代医療は病原菌理論(第3章「病原菌理論の虚偽」参照)を基盤としているため、病原菌を殺菌するという対策は積極的に行いますが、これが結果的にさらなる健康被害をもたらしています。
細菌や害虫に対処するための有毒物質は、特定の対象だけに作用するものではありません。
汚染された水と不衛生な環境は、確実に健康へのリスクをもたらします。
しかしながら、WHO(世界保健機構)の考えるリスクは、不衛生な環境を繁殖地にする細菌であり、有毒化学物質が環境汚染や人間の病気に寄与する程度を大幅に過小評価しています。
有毒化学物質に関する主な問題の1つは、物質を毒にするのは用量だけであるため、安全であるという信念に基づいて製造および使用されていることです。
この誤った信念は、環境に、そして必然的にその環境に生息するすべての生物の健康に深刻な結果をもたらしました。
この章で説明する汚染物質は、化学物質だけではありません。
電離および非電離の両方の電磁放射(電磁波)が含まれます。
有毒な化学物質は健康に害を与えますが、病気との直接的な関連性を示すことが事実上不可能である理由の1つは、疾患の1つ1つが明確な原因を持たないためです。
もう1つの理由は、疾患には大抵複数の要因が関係しているためです。
製造される化学物質は、ごく一部のみが安全性のテストをされ限られた範囲の効果のみが評価されます。
生体から抽出された組織、細胞、分子、その他の断片のみを調べる実験室での実験では、本当の安全性は確認できません。
気候変動
気候変動についての主な主張は、
大気中の前例のない量の二酸化炭素が気候に悪影響を及ぼしており、この状況の主な原因は人間の活動である。
ということです。
しかし、気候変動を否定するわけではありませんが、この主張は根拠がありません。
気候変動は、惑星の存在を通して起こった自然現象です。
大気中の二酸化炭素のレベルが気候変動の背後にある原動力であること、または人間の活動が大気中の二酸化炭素の総量の最大の要因であるということは証明されていません。
二酸化炭素は温室効果ガスと見なされていますが、大気中の最も豊富な温室効果ガスは二酸化炭素ではありません。(「最大の温室効果ガス」で検索してみてください。)
にもかかわらず、1980年代以降、地球温暖化(のちに呼び方が気候変動に変更)の原因にされた唯一のガスが二酸化炭素です。
人間の地球上での活動は確かに二酸化炭素を生成しますが、それが危険なレベルかというとそうではありません。
「気候:反対のコンセンサス」という本の著者、古気候学者のロバート・M・カーター教授は、
大気中の二酸化炭素の増加は、植物の成長を促進し水の使用効率を高めるため、有益である。
と述べています。
OMAFRA(オンタリオ州農業食品農村省)によって作成された「温室内の二酸化炭素」というタイトルの2009年のファクトシートにも、
温室環境内での植物の成長と生産に対する二酸化炭素補給の利点は、何年もの間よく理解されてきた。
二酸化炭素は、植物の成長の重要な側面である光合成に不可欠。
という記述があります。
二酸化炭素は地球上の生命に必要であり、大気中の高レベルの二酸化炭素は植物の成長に役立ち、食糧供給を増加させます。
メディアが二酸化炭素の「悪」について煽るのは、有毒物質による環境汚染という本当の問題への注目を避けるために行われています。
気候変動説反対派は、石油産業から資金提供を受けていると言われています。
反対意見も本当の問題を隠すために上げられている可能性があります。
環境の主要な汚染源は、石油産業です。
非有機化合物
ここでいう有機化合物とは、構造に炭素を持つ化合物です。
有機化合物は酵素分解され、菌によって自然界でリサイクルされます。
化学産業は、自然が決して作り出すことのない多種多様な新しい物質、非有機化合物を生み出しました。
これは自然に分解されることが困難な物質です。
非有機化合物の増加は、環境汚染の増加の重要な要因です。
人体が有毒物質の集中曝露に絶えずさらされているにもかかわらず生き残っているという事実は、人体に自然治癒力があるという証拠です。
しかし、絶えず増加する毒素レベルに耐えるにも限界があります。
世界中で多くの人が病気に苦しんでいるという事実は、この限界を表しています。
自然毒
自然界には、生物にとって有害な多くの天然物質があります。
それらのいくつかは、元素の形で有害ですが、無害な化合物内で自然界でのみ発生します。
他のものは、自然界で発生する形で有害ですが、地下層の奥深くにとどまり、放出を促進する事象(噴火など)によって妨害されない限り、比較的無害です。
●鉛
●水銀
●ヒ素
●ウラン
これらは、自然に発生するけれど毒性の高い物質で、非常に有毒でありながら様々なところに使用されています。
しかもその使用目的に正当性を持たないものもあるため、注意が必要です。
鉛
- 柔らかい青みがかった灰色の金属元素
- 通常、鉱石内に存在
- 少なくとも2千年の間有毒であると認識されている
- 古代ギリシャの医師は、鉛摂取による疝痛と麻痺について認識していた
- 鉛中毒の初期の犠牲者は、主に鉛労働者とワインを飲む人
- 鉛のワインへの添加は、ブドウのタンニン酸の収斂性を消すため
- 18世紀〜19世紀のイギリスでは、お菓子の赤色着色料に鉛添加
- 19世紀のアメリカでは、害虫マイマイガの駆除にヒ酸鉛が主成分の殺虫剤を使用
- 鉛とヒ素はどちらも持続性の毒物
- ヒ酸鉛が使用されていた土地は、長期間汚染が残る
- アンチノック剤として鉛を添加したガソリンが、有鉛ガソリン
- 鉛の塗料への添加は、鉛の乾燥プロセス促進能力のため
- シックハウス症候群は鉛塗料と関連性がある
- 鉛の健康被害は、IQの低下など特に子どもに顕著
- 鉛中毒の深刻な影響は、非常に低いレベルの曝露でも発生
- 成人の鉛中毒は末梢神経系と中枢神経系、腎臓、血圧に影響を与える
- 男性と女性の両方の生殖に悪影響を与える
水銀
- 室温で液体である銀色の金属元素
- 地球上で最も有毒な自然発生物質の1つ
- 自然界では通常、硫化水銀と呼ばれる鉱石の形で発生(辰砂)
- 常温、常圧で凝固しない唯一の金属元素
- 常温で容易に気化する
- 融点はマイナス38.9度で、それ以下に冷やせば固まる
- 2000年以上にわたって採掘されている
- 古代ギリシャ人は軟膏に、古代エジプト人は化粧品に使用(毒性について知らなかった)
- ワクチンの製造に使用する水銀はろ過されると言われているが、微量は残る
- ワクチンに使用される形態であるエチル水銀は健康にリスクをもたらさない、という主張に根拠はない
- 鉱石から金属を溶解する能力があるため、金や銀などの貴金属の抽出に利用される
- 水銀は神経毒
- 鉱業、製錬、火力発電、天然ガスの燃焼、石油製品の精製、その他の工業プロセスで環境に放出される
- 床タイルや人工皮革の塩化ビニルの製造に使用される酢酸の製造過程で、100トンの水銀を生産して水俣湾に投棄したチッソ水俣工場の影響で、5,000人以上が水銀関連の神経学的健康問題に苦しみ、500人近くが死亡
- 歯科用アマルガムの危険性は、アマルガム内の水銀が絶えず蒸気を放出するということ
- 塩化水銀(カロメル)は、利尿剤、下剤、局所消毒剤として使用されていた
- 20世紀初頭まで梅毒の治療に水銀を使用
- 高用量水銀摂取の症状:腹部のけいれん、腎不全、幻覚、筋力低下、手足のしびれなど
- 低用量水銀摂取の症状:異常な過敏性、自殺願望など
- 水銀の安全な曝露レベルはない
ヒ素
- 有毒な灰色がかった金属元素
- 金、銅、亜鉛、鉛など、他の金属と共に自然に存在する
- 金、銅、亜鉛、鉛などの製錬プロセスの副産物
- 殺虫剤・殺鼠剤に使用される
- 発がん性
- ヒポクラテスの時代〜19世紀は薬の成分として使用されていた(リウマチ、寄生虫、つわり、喘息など)
- 19世紀には、ヒ素による嘔吐が体にショックを与え、病を治療すると考えられていた
- 医薬品、農薬、防腐処理液などの用途で使用されたヒ素は、環境中に残る
ウラン
- 自然に発生する有毒物質
- 放射性物質
- 核兵器の原材料
- ウランにはいくつもの同位体が存在
- 同位体も放射性で、半減期が長い「ウラン238(半減期は約44億6800万年)と、ウラン235(半減期は約7億380万年)」
- 発がん性
- ウラン鉱山労働者は一般の人に比べ、死亡率がかなり高い
鉛、水銀、ヒ素、ウランという自然毒について説明しました。
次は、人工的に製造される毒素について触れていきます。
製造された毒
科学的進歩は、工業化による様々な有毒物質の放出を伴ってきました。
「科学的進歩により人々の生活水準が向上した」という意見もありますが、工業化の主な受益者は実業家です。
一般市民は労働者として搾取され、生活習慣病と呼ばれる慢性疾患に苦しんでいます。
生活水準の向上は、健康があって初めて得られます。
化学産業による有毒物質の排出は、環境の脅威となっています。
ほとんどの化学物質は、その毒性を評価するための試験が行われていません。
稀に試験が行われたとしても、特定の化学物質単体での試験であり、他の化学物質との相乗効果は考慮されていません。
石油
- 石油は4世紀に中国で最初に掘削され、19世紀半ばのアメリカで石油の発見と採掘のブームが始まる
- 石油産業は、石油の抽出と精製だけでなく、原油に由来する化学物質の製造、石油化学製品が含まれる
- 石油化学製品は21世紀の様々な製品の主成分を形成するが、この廃棄物は石油以上に有害
- 石油化学製品のうち、ベンゼンには発がん性があり、トルエンは神経毒
- 石油は医薬品の原料でもある
- プラスチックは石油化学製品
塩素
- 塩素は非常に反応性の高いガス
- 有機物と即結合する性質
- 塩素は多くの医薬品に使われている
- 第一次世界大戦中、化学兵器として塩素ガスが使われた
- DDTという殺虫剤は、有機塩素化合物
- 作物には油性DDT、人には粉末DDTを噴射していた
- DDTは特に脂肪組織に蓄積する
- 野生生物種に多大な影響、北米では特に白頭鷲に影響
- レイチェル・カーソン「沈黙の春」出版から10年後、一部の国でDDTに禁止措置
- DDTが儲かる製品だったため、取り下げをためらい禁止しなかった国も存在する
- 塩素の燃焼など有機塩素化合物のプロセスは、ダイオキシンを含む有毒な副産物を生成する
- ダイオキシンは、内分泌系、生殖器系、心臓血管系に悪影響を与える可能性
有機リン酸塩
- 有機リン酸塩は、DDTが禁止になったため代わりに使用されるようになった殺虫剤
- DDTと同じく有毒
- 化学兵器の神経ガスとして使用されていた
- シラミの駆除剤にも使用されており、成長期の子どもの頭にはぜひ塗布したくない化学物質
- 銅をキレートするため、銅欠乏の原因になる
- 銅欠乏は神経障害につながる
- 狙った害虫のみを殺せる殺虫剤はない
レアアース
- 希土類元素とも呼ばれる化学元素
- 光学材料、電子材料、水素吸蔵合金などに不可欠
- レアアースの毒性について十分に研究されていない
- レアアース産業の労働者に潜在的な危険性にさらされている
- 鉱床に放射性物質が含まれる
- 生産は、水質汚染や農地の破壊に関連
違法薬物
- ヘロイン、大麻、コカイン、キニーネ、ストリキニーネ、モルヒネを含む139の物質がCIAの人体実験プログラムに使用されていた
- 行動変容とマインドコントロールの研究が行われていた
- 被験者は主にボランティアの軍人
- 被験者には、薬物の毒性が伝えられていなかった
- 1960年代アメリカで、一般市民による違法薬物の使用を規制する法律が導入
- CIAが研究に違法薬物を使用することは免除されていた
電離放射線
- 電離放射線とは、電離作用を持つ全ての放射線のこと
- 電離放射線は自然界に存在する放射線だが、ウランの採掘など人工的活動が地下深くにあった放射性物質の放出を促進している
- 金、銀、銅、スズなどの採掘にも関連
- 戦時中に配備された原子爆弾は2つだけ
- 1945年8月6日、広島市に投下されたウラン爆弾
- 1945年8月9日、長崎市に投下されたプルトニウム爆弾
- 1945年7月16日、ニューメキシコでプルトニウム爆弾の試験
- 核開発の実験による大気への放射線放出量は、広島に投下されたサイズの爆弾29,000発以上
- 放射線の研究でノーベル賞を受賞したマリ・キュリーの死因はがん
- 1945年〜1947年に放射性物質の影響を調べる人体実験が行われたという記述あり
- 人体実験の被験者は、貧しい人、病気の人など
- 広島・長崎で原爆投下後の清掃業務を割り当てられた軍人も被験者に
- 爆発による放射線は風によって広がる
- ネバダの核実験は、米国中部、東部、カナダ全体にまで放射能を拡散
- 放射線の安全量は0
- 現代医療では低用量の被曝は安全とされている
- 放射線治療は無害で有益と証明されたことはないが、核産業にとっては大きな経済的利益
- 病原菌殺菌のための食品照射は、食品の安全性を高めるためと言われているが、実際は危険性が上回る
- 食品照射は、ビタミンとミネラルを破壊
- 食品照射は、風味、香り、外観、質感にも悪影響
- 食品照射により、ベンゼンやトルエンなどの揮発性の有毒化学物質を形成する
- 原子力の起源は武器であり、平和利用はありえない
- 原子力発電が安価な電力供給に貢献するという意見は誤り
- 税金の投入なしで経済的に成り立った原子力発電は過去に存在しない
- すべての原子力発電所が放射能汚染水を排出する
- 核廃棄物の安全な処理方法は存在しない
- 1979年スリーマイル島、1986年チェルノブイリ、2011年福島と、原発事故が絶えない
非電離放射線
- 原子や分子を電離させる十分なエネルギーを持たない放射線
- 電界、磁界、電波、マイクロ波、赤外線、紫外線、可視光線が非電離放射線
- 電磁スペクトルという特定の周波数と波長の範囲を参照して説明される
- 電離を起こさないから無害というわけではない
- 過去100年で、電磁環境は劇的に発達
- 電磁環境は目では見えず、感覚でもわからないため、問題意識が薄い
- 19世紀にニコラ・テスラによって発明、開発されたAC(交流)システムは、世界中で使用されているが、地球の通常の電磁スペクトルには存在しない周波数で動作する
- 電力と通信のためのエネルギーは、30Hzが最高である自然発生周波数を超えている
- 電気と磁場は常に一緒に発生→電磁界(EMF)
- 爆発的に普及した携帯電話の電磁界が引き起こす害として認識されているのは、組織の加熱のみ
- 国際がん研究機関は、携帯電話の電磁界に発がん性があるという認識
- 電磁界は生物学的プロセスを阻害する
- 内分泌系は電磁界に特に敏感
- X線やMRIも発がん性の可能性がある
- MRIは、体内の水素原子の自然な配列を変化させる
- 5Gは、当初の計画よりも早く導入され始めた新世代の通信システム
- 5Gの害についての証拠が見つかる前に導入したかった思惑があると思われる
- 2G、3G、4Gと5Gの違いは、ミリ波(MMW)範囲の周波数の使用
- MMWは、遺伝子発現を変化させ、細胞増殖と酸化ストレスに関連するタンパク質の合成を促進する
水圧破砕(フラッキング)
- 水圧破砕とは、石油とガスを抽出するために使用される掘削作業
- アメリカでは天然ガスの掘削に水圧破砕を行っている
- 特殊な砂粒や、酸・防腐剤・ゲル化剤・摩擦低減剤などの化学物質を添加した水が使われているため、水・大気・土壌の環境汚染の原因になっている
- この化学物質には、ヒ素、バリウム、ベンゼン、カドミウム、シアン化物、フッ化物、鉛、水銀、塩化メチレン、トルエン、ウラン、ラジウム-226、ラジウム-28が含まれる
- 天然ガス産業は、有毒物質の使用が低用量と主張し、危険性を否定
- 地震学者は、水圧破砕が地下の圧力を変えるため、地震を引き起こしていることを指摘
ジオエンジニアリング
- ジオエンジニアリングとは地球工学の事で、地球温暖化を緩和するための地球の気候システムへの意図的で大規模な介入、気象操作
- 「ジオエンジニアリングは倫理的ではない」とする意見・証拠が多い
- CO2は地球の気温を上昇させる温室効果ガスではない
- 地球工学的介入は、二酸化炭素除去(CDR)と太陽放射管理(SRM)の2つに分類される
- 特に懸念されるのは、SRM(別名「ケムトレイル」)
- SRMは、太陽光を偏向させる、または大気、雲、地球の表面の反射率(アルベド)を上げることにより、受け取る短波太陽放射(紫外線、可視光線)を減らす
- 太陽放射を反射するため、アルミニウム、バリウム、ストロンチウム、銀を含むケムトレイルを散布
- ケムトレイルはケミカルの飛行機雲であり、環境を汚染し、健康に有害(特に神経系に有害)
- 軍隊も気象操作に介入
- 気象操作は、1978年に発効の国連条約(ENMOD)によって表面上は禁止されたが、今も行われている
- 高周波活性オーロラ調査プログラム(HAARP)は、電離層を操作するための無線周波数エネルギー
- 電離層とは、地球を取り巻く大気の上層部にある分子や原子が、紫外線やX線などにより電離した領域
- 非電離放射線は自然に存在しない不自然な周波数であり、人体に悪影響
- HAARPを使用して電離層を加熱できる
- この加熱により、特定の場所の天候が大幅に変化して洪水や干ばつが発生する可能性がある
毒性食品
- 食品は代謝をサポートするために必要な栄養素を提供する必要がある
- カロリーは「エネルギー」の単位であり、「栄養」の単位ではない
- WHOは、脂肪、糖、塩分の摂取量を減らすことを推奨
- 加工食品に含まれる合成化学物質は、栄養分でもなければ無害でもない、いわゆる毒物
- 昔から食品のカサ増しのために、フィラーを加える手法が存在した
- コーヒーにチコリを加えるなど、昔のフィラーは無害なものだったが、現代は有害な毒がフィラーになる
- 1930年、粗悪品、嘘の表記、有毒・有害な食品の製造、販売、または輸送を防止するため、FDA(食品医薬品局)という米国政府機関が設立される
- 他国でも、食品の安全を守る法律や規制が設立
- この時期は病原菌が病気の原因という考えが台頭し始めた頃と重なり、安全な食品=病原菌に汚染されていないという認識に
- 1963年、WHOの共同食品基準プログラム、CAC(コーデックス委員会)を設立
- 安全な食品の世界基準は、病原菌の汚染ないことと脂肪、糖、塩分の過剰でないことにフォーカス
- 本来の安全な食品の基準は、栄養素を含み、毒素を含まないということであるべき
加工食品
- 加工食品は、増え続ける世界人口の食料供給に貢献しているとアピールされている
- 加工食品に使用する合成化合物は、ほとんどの場合有毒であり、人間が摂取するべきではない石油化学製品に由来する
- 有毒石油化学製品の添加は、毒でも長期間高用量で摂取しなければ安全であるというパラケルスス(スイスの医師、化学者 、錬金術師、神秘思想家、悪魔使い・ 1493年〜1541年)の誤った理論に基づいている
- 合成化学物質で合成食品を製造するということは、野菜や肉など本物の食品の管理の手間とそのコストを省ける
- 食品添加物、農薬、抗生物質などの動物用医薬品は、病原菌理論という誤った考えに基づき使用されており、消費者に害をもたらす
- コーデックスの表示基準では、虚偽、または誤解を招く表記を禁じているにもかかわらず、成分が食品の5%未満を構成する場合は表記の必要がないという矛盾したルールも存在する
- MSG(化学調味料)は特定の条件下では表記しなくてもいいという規定がある
- 加工食品の表記にある見たことも聞いたこともない表記はたいていの場合有害な成分で、消費者にそれを知られたくないものである傾向がある
食品添加物
- 食品添加物とは、栄養価の有無にかかわらず、通常はそれ自体が食品として消費されず、食品の代表的な成分として使用されない物質
- つまり食品添加物とは本来食品ではない物質
- 食品添加物の主な目的は、製造工程で失われる生鮮食品原料の品質を人為的に置き換えること
- 食品添加物の使用は、食品を、カロリーは高いが他の必須栄養素が少ない高度に加工された食品にする
- 食品添加物の安全基準は、感知できるほどの健康リスクがないということ
- 条件付きで安全(高用量摂取でなければ安全)ということであり、本当の意味で安全ではない
- 食品添加物のADI(一日摂取許容量)を決定する試験も、医薬品と同様、単一の食品添加物摂取のみを考慮している
- 複数の食品添加物の摂取、他の毒素との相乗効果は無視されている
- 多くの食品添加物が石油化学製品に由来している
- アフラトキシンというカビ毒は、最も強力な変異原性、および発がん性物質の1つ
- アフラトキシン曝露と肝臓がんとの間に関連性が確認されている
- 特にアフラトキシンの影響を受けやすい作物:トウモロコシ、ピーナッツ、綿花
- この3つの作物は、農薬、除草剤、抗菌剤の高用量の使用が認められている
食品着色料
- 食品着色料は、食品の加工や保管で失われた明るさ、色を追加、変色を隠すなど、見た目を良くする目的で使用される
- 例えば植物から作られるサフランは、黄色の着色料として使用されるが、天然の食品であり栄養素も含まれる
- 合成化合着色料は、サフランのような天然着色料とは別物
- 銅はピクルスを緑に染める、鉛はお菓子を赤に染めるなど、天然着色料でも有害なものもある
- 染料は、もともとコールタール由来だったが、現在は石油由来のものが多い
- 染料は、もともと繊維産業向けだったが、食品産業にも使用されるようになった
- FDA(アメリカ食品医薬品局)は、食品着色料に含まれる不純物の混入を10%まで認めている
- この不純物には、ベンゼン、鉛、水銀、ヒ素などの非常に危険な物質が含まれている場合がある
- 食品着色料の摂取と子どもの多動などの行動障害を関連付ける研究がある
- 着色料が多く使われている食品は、たいてい子ども向け
- タートラジン、キノリンイエロー、アルラレッドという食品着色料はすべて石油化学製品由来
- アルラレッドは、殺虫剤に使用される芳香族炭化水素であるナフタレンの誘導体
- 特定の化学食用色素と特定の化学防腐剤の組み合わせによって健康への悪影響が引き起こされる
- 安全性試験では食品着色料単体での影響しか考慮されない
- 危険と判断され食品への添加が禁止されている着色料でも、医薬品への添加は認められているもののある
香料
- 食品加工の際に失われる風味(味と香り)を補うために添加される添加物が香料
- 合成化合着色料と同じく、合成香料も石油由来のものが多い
- 食品合成香料メーカーは、化粧品や洗剤などの香料も生産している場合が多い
- 「イチゴ味」の香料は、イチゴからではなく、約20種類の化学物質からできている
- 香料合成の抽出プロセスの際に使用される溶媒は、食品に混入することはないとされているが、残留物の存在は技術的に避けられない
- 溶媒の例:メタノール(不凍液の主成分)・プロピレングリコール(危険性の疑いがある)
- 電子レンジポップコーンの製造に揮発性のジアセチルを使用した香料生産工場の労働者と、肺疾患・呼吸器系疾患の関連の報告がある
- ジアセチル以外にも、1,000を越える香料に毒性がある疑い
グルタミン酸ナトリウム(MSG)
- グルタミン酸ナトリウム(MSG・化学調味料・うまみ調味料)は、それ自体は味はないが、風味増強剤として働く
- グルタミン酸は、多くの食品に自然に存在するアミノ酸
- 1908年、日本人化学者の池田菊苗教授が昆布から風味増強成分を分離
- 現代のMSGは昆布は使用せず、でんぷん・廃糖蜜などの発酵により製造
- MSGメーカー側は、MSGと天然のグルタミン酸の化学構造が同じであることを強調する
- 化学構造が同じだからといって、同じ物質というわけではない
- 天然グルタミン酸は、消化過程でのみ分解されるペプチド結合によって結合されている
- MSGはペプチド結合のない遊離型なため、摂取によりMSGが血流に入りアミノ酸の血流濃度が急上昇し、倦怠感、神経損傷などの症状を引き起こす
- グルタミン酸は脳と脊髄に見られる神経伝達物質
- 天然グルタミン酸は単一のアミノ酸で構成されているのに対し、MSGは常に不純物を伴う
- MSGは、医薬品やワクチンにも添加されている
- 特にMSGを直接血流に注入することは危険
保存料・防腐剤
- 防腐剤により食品が長持ちするようになったが、防腐剤の悪影響はあまり考慮されていない
- 腐敗は細菌が物質を分解し環境中に戻すための自然プロセス
- 食中毒の原因は有毒物質であり、細菌、ウイルス、寄生虫ではない
- 例えばボツリヌス菌の産生する毒素による神経毒性は、呼吸器系の問題や麻痺が含まれるが、これらは有機リン系農薬などの化学物質の影響の可能性が高い
- 安息香酸ナトリウムは、特定の食品着色料との組み合わせで健康に悪影響
- ハムやソーセージなど加工肉に使われる硝酸ナトリウムと亜硝酸ナトリウムは、発がん性に関連
- 食品添加物の酸化防止剤は、抗酸化物質ではない
- BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)とBHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)などの防腐剤は、発がん性の疑いがある
- 合成化学防腐剤は、食品を毒し食品を安全性の低いものにしている
塩
- 「塩」は化合物である塩化ナトリウムを指す
- 塩が食品の防腐剤として機能するのは、脱水を引き起こすため
- 高度に精製された食卓塩は、ミネラルが取り除かれ、漂白され、固結防止としてアルミニウムを含む固結防止剤を添加される
- WHOは塩分摂取量の削減を推奨
- 高血圧は、細胞レベルでのナトリウムとカリウムの不均衡が原因で発生する可能性が高い
- 健康に害があるのは精製塩のみで、ミネラルを含む天然塩は健康に有益と言われるが、そういうわけでもない
- 塩は腐食性が高く、酵素活性を破壊し、脱水を引き起こす
砂糖
- 砂糖は炭水化物に分類され、単糖類のブドウ糖、果糖、二糖類の乳糖、ショ糖などがある
- すべての糖は同じではない
- 例えば果物や野菜に含まれる果糖は食物繊維などの存在のおかげでゆっくり代謝されることに対し、人工的に製造された果糖は素早く吸収され血糖値に影響する
- WHOは、砂糖の摂取を控えることを推奨しているが、ホールフードに含まれる糖は健康上の問題を引き起こさないとしており、この認識は正しい
- 砂糖も塩と同様、脱水作用がある
- 精製された砂糖は、カルシウムとマグネシウムの吸収を妨げ、虫歯の原因になり、肥満を引き起こし、関節炎を引き起こし、喘息を引き起こし、骨粗鬆症の原因になり、妊娠中毒症の原因になり、フリーラジカルと酸化ストレスを引き起こす可能性がある
- これに加え、砂糖は結核を引き起こす可能性もある
- 1910年、日本が台湾で安価な砂糖の供給源を大量に獲得したとき、結核の発生率は劇的に上昇
- 糖尿病が結核の重要な危険因子であるという証拠が増えている
人工甘味料
- 健康上の問題とカロリーとは関連性がないのにもかかわらず、食品業界はカロリーを悪役にし、低カロリーでも甘さはある人工甘味料を開発した
- 人工甘味料のサッカリンは、コールタール誘導体である化合物、安息香酸スルフィド
- 発がん性のあるサッカリンは、人の消費には適していないとする意見がある中、FDAはサッカリンをGRAS(Generally Recognized As Safe ・一般に安全と認められる)に分類
- サッカリンは他の添加物と同様、少量なら害はないという判断(これは誤った認識)
- 人工甘味料のアスパルテームは、体のアミノ酸(アスパラギン酸)レベルを上昇させ、体の保護メカニズムを崩す
- アスパルテームは、神経毒性がある
- アスパルテームは、先天性欠損症や精神遅滞、多発性硬化症などと関連性がある
遺伝子操作作物
- 遺伝子操作作物は、遺伝子工学(GE)、遺伝子改変(GM)とも呼ばれ、増え続ける世界人口、増え続ける食料供給に不可欠であると主張されている
- 人間が作物、生物にDNA、RNA、タンパク質を導入、または改変して、新しい形質を発現させたり、既存の形質の発現を変化させたりするプロセスが遺伝子操作、遺伝子組み換え
- 実際の遺伝子組み換え技術発達は、世界の特定の派閥が食糧の生産を支配する力を強めているということ
- 遺伝子工学の起源は「優生学」
- 優生学の目的は、「人間の品種を改善する」ための方法を開発すること
- 飢餓は流通と貧困の問題であり、遺伝子組み換えでは解決できない
- 交配などの育種方法は、遺伝子組み換えと違い自然な方法
- 遺伝子組み換え作物に使用される除草剤、グリホサートには全身性代謝毒性が確認されている
- 雑草がグリホサートに対し耐性を持ち始めたため、モンサントは、ベトナム戦争中に枯葉剤として使用された毒性の高い化学物質、エージェントオレンジの成分の1つ、2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)をグリホサートとブレンド
- 2,4-Dには、発がん性、内分泌かく乱作用、神経毒性がある
水道水
- 2017年のWHOガイドラインは、水に関するSDGs(持続可能な開発目標)を含む資料が組み込まれている
- SDG 6.1は「2030年までに、すべての人にとって安全で手頃な飲料水への普遍的かつ公平なアクセスを達成」という目標を掲げている
- これはつまり「人間が消費する水を安全なものにする」という目標
- 病原菌説をベースにしている現代医療は、水に含まれる微生物の危険性に注目することが予想される
- 飲料水に添加される特に注意が必要な2つの物質は、塩素とフッ素
- 消毒は本質的に有毒で、飲料水の塩素消毒も有毒
- もともとの塩素の使用目的は、繊維の漂白と細胞分解(つまり腐敗)の臭い消し
- 腐敗の臭いは消せても、それが毒性を消すわけではない
- 飲料水の塩素消毒で形成される複数の副産物の一つ、クロロホルムを含むTHM(トリハロメタン)は、発がん性の疑いがある
- 排泄物で汚染された水を塩素で消毒しても、排泄物を取り除いたことにはならない
- 水質汚染の原因は細菌ではなく、塩素、フッ素、産業廃棄物である
- コレラ、下痢、赤痢、A型肝炎、腸チフス、ポリオなどの病気の原因は、毒性物質
- フッ素と塩素は多くの共通の特性を持っている→腐食性、反応性、毒性、自然界では元素ガスの形で発生しないこと
- フッ素は虫歯を予防せず、フッ化物は歯と健康に悪影響を与える
- 鉱物からアルミニウムを抽出するプロセス、その他多くの産業プロセスの副産物としてフッ素が生成される
- その強力な腐食性と極度の毒性のため、フッ化物の処分は非常に高価で物議を醸す問題だった
- フッ化物を水道水に添加することで、フッ素処分の問題は解決
- フッ化物は害虫駆除に使用される物質
- 抗がん剤、抗うつ剤、抗炎症剤、麻酔薬など、推定20〜30%の医薬品にフッ素化合物が添加されている
- フッ素化合物の医薬品への添加は、薬物代謝の速度を遅くするために添加されている
- 産業廃棄物による水質汚染の2大産業は、鉱業と石油&ガスの採掘
- 行政は、地域の水路への産業廃棄物の排出を制御するのみで、これは「少量の毒素なら安全」という間違った考えに基づいている
- 近年、畜産業の水質汚染も問題になってきている
- 多くの医薬品が排水に流され、水質汚染の原因になっている
- 浄水は、大部分の化学物質を除去できていない
経皮吸収
人体が毒を摂取する経路は、
●経口摂取
●注射
●吸入
●経皮吸収
があります。
皮膚は毒素の排出と吸収の両方を行います。
皮膚を通して体内に吸収された有毒物質は、経口摂取された場合よりも有害である可能性があります。
これは経口摂取された毒物は消化器系により肝臓に送られ、酵素により無毒化されるためです。
皮膚から吸収された毒物は肝臓を通りません。これは注射にも同じことが言えます。
特に、油性の毒性物質は脂肪に溶解し、さらなる害をもたらす可能性があります。
現代医療は、化学物質の経皮吸収の健康への影響についてあまり認識していません。
洗剤や、肌に塗布するローションやクリームなどは、経口摂取を想定しての無毒性量(NOAEL)は設定されていますが、経皮吸収は想定されていません。
プラスチックのフタル酸エステル
プラスチックは便利なため、生活のいろいろなところで見かけます。
プラスチックには、硬いものもあれば、サランラップのように柔らかいものもあります。
柔らかいプラスチックは、製造の際に可塑剤と呼ばれる化学物質でさらに処理する必要があります。
この可塑剤は、石油化学製品でもあるフタル酸エステル類を使用することが一般的です。
プラスチック製造業界は、フタル酸エステルを「安全」とし、その健康への影響を認識していませんが、フタル酸エステル類の種類は多く全てが安全試験をされているわけではないことを知っておく必要があります。
そして、内分泌かく乱作用など、フタル酸エステルの健康への重大な影響の証拠が増えています。
特に妊娠中の女性は、内分泌かく乱物質に対し脆弱でありお腹の中の胎児に影響します。
吸入マスク、カテーテル、医療用ゴム手袋でさえ、フタル酸エステルが使用されています。
これは医療スタッフと患者の皮膚に接触し、経皮吸収されています。
プラスチックのBPA
BPA(ビスフェノールA)も、プラスチックに含まれ健康への害が懸念される化学物質です。
食品のパッケージや哺乳瓶、缶詰の内側などに使用されています。
BPAも内分泌かく乱物質として広く認識されていますが、FDAはそれを、
現在、食品に混入している量は安全の範囲内
としています。
FDAのこの認識にもかかわらず、アメリカではメーカーが自主的にBPAを排除する動きが広がっています。
しかしながら、BPAフリー製品であっても、プラスチック製品のほぼ全てが「エストロゲン様化学物質を放出する」という報告もあります。
家庭用洗剤
ここ数年で消費者は、家庭用洗剤などのクリーニング用品に危険な化学物質が含まれていることに気づき始めました。
これにはエアーフレッシュナーなどの芳香剤も含まれます。
洗剤に含まれる化学物質への曝露による悪影響は、軽度の刺激からがんを含む慢性的な健康問題まで様々です。
2000年に米国毒物管理センターにあった電話206,636件のうち、10%近くが洗浄剤への曝露によるものであり、電話件数の半分以上が6歳未満の子どもに関連していたと報告されています。
家庭用洗剤に含まれる毒性物質への曝露は、経皮吸収だけでなく、吸引からも起こります。
1,4-ジオキサンと呼ばれる化学物質は、液体洗剤などの製品に含まれており、発がん性が疑われています。
これは使用が中止になりましたが、1,4-ジオキサンの代わりに添加される化学物質は、異なる作用機序を持つだけで、安全性はそこまで改善されていないというケースが多くなっています。
家庭用洗剤には他にも有毒物質が含まれているケースがありますが、一部の家庭用品は、製品に発がん性物質やホルムアルデヒドなどの神経毒が含まれていることを開示していません。
化粧品・パーソナルケア製品
化粧品の使用には長い歴史がありますが、それには顔に鉛丹や辰砂(硫化水銀)という毒物を塗る習慣も含まれています。
これは毒性物質が経皮吸収されるため、大変危険です。
にもかかわらず、近代の化粧品産業は、これらの天然の毒素を化学物質に置き換えた化粧品を生産しています。
加工食品同様、化粧品には保存料としての成分が含まれています。
保存料には抗菌作用があり、これはその毒性により菌を殺すという意味です。
保存料で最も一般的な成分として、パラベンが挙げられます。
研究では、パラベンが弱いエストロゲン様作用を示すことが報告されています。
製品の香り付けのための香料は、3種類の製造方法があります。
1、石油化学製品からの化学合成
2、天然物質を化学的に分離
3、天然物質から抽出
こうして作られた香料は、複数種類は調合され様々な香りが生成されます。
天然物質と言うと「無害なもの」と思われるかもしれませんが、それは加工され元の物質とは別のものになっているケースもあるため、一概に無害とは言えません。
例えばコカミドDEAと呼ばれる界面活性剤。
これはココナッツ由来ですが、IARC(国際がん研究機関)により「発がん性」に分類されています。
さらに防腐剤として一般的なトリクロサンは、「ホルムアルデヒド放出剤」とも言える有機塩素化合物です。
もともとは医療品にのみ使用されていましたが、現在は抗菌石鹸などにも使用されています。
トリクロサンは水道水の遊離塩素と反応し、日光の下で分解してクロロホルムを生成します。
また、トリクロサンは、ダイオキシンとして甲状腺ホルモンへの影響も懸念されています。
●ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)
●ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)
は、界面活性剤です。
歯磨き粉、シャンプー、髭剃りクリームなどに使用されています。
ラウリル硫酸ナトリウムは、皮膚に損傷を与えるため、透過性を高め、有毒な化学物質を体内や全身の循環に吸収させる危険性があります。
メーカーは、化粧品・パーソナルケア製品は発売前に安全性テストが行なわれていると主張しますが、毎年必ずいくつかの製品がリコールになり、鉛、水銀、アンチモン(レアメタルの一種)などの毒性物質の検出が後を絶ちません。
リコールが最も多いのは、
●ボディーソープ
●クレンザー
です。
リコールと頻繁に関連する成分は、
●パラベン
●フタル酸エステル
●ホルムアルデヒド
です。
衣服
衣服や靴の着用も、有毒化学物質への暴露の原因となっている可能性があります。
繊維産業も石油化学製品の恩恵を受けています。
1939年に商業生産を開始したナイロンを始め、合成繊維の製造は20世紀半ばから驚異的に増加しています。
合成繊維は高血圧、心拍数の増加 、不整脈、および狭心症に関連性があります。
繊維や衣類の製造に使用される化学物質は、環境汚染の原因にもなっています。
特に以下のような利点を持たせた繊維・衣類に使用されています。
●耐久性
●撥水
●しわになりにくい
●形状記憶
●難燃性
ポリエステルは非生分解性で、分解されない廃棄物を産み出します。
漂白、染色、仕上げなどのプロセスで、重金属を含む排水により、土壌や水を汚染します。
主に乳幼児向けの衣類で行なわれている衣類を難燃性にするプロセスは、PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)という化学物質の使用が含まれます。
PBDEは、生体内蓄積性があり、思春期発症の遅延、精子数の減少、胎児の奇形、発がん性の懸念があります。
しかもこの化学物質は、炎にさらされた製品の発火を遅らせますが、火災を止めることはありません。低温燃焼では、有毒物質である高レベルの臭素化ダイオキシンを放出します。
PBDEの毒性が認識され、代わりに使用されるようになった物質のいくつかは、塩素化合物です。
これも燃焼の際、毒性の高い発がん性ダイオキシンを生成することを意味します。
また、Tシャツやトレーナーなどのプリントに使用されるインクには、可塑剤としてフタル酸エステル類が使用されることが一般的です。
これは時間が経つにつれて、フタル酸エステル類が製品から放出され、水の汚染、有毒物質の経皮吸収につながる可能性があります。
衣類の粘着防止、帯電防止、防水、発汗防止、色落ち防止、防虫などの特性のために使用されるホルムアルデヒドも、懸念される化学物質です。
ホルムアルデヒドは、発がん性のほか、吸入した際、咳、喘息、胸痛、気管支炎、肺炎との関連が指摘されています。
パークロロエチレンは、ドライクリーニングで溶剤として使用される化学物質で、ドライクリーニングの服を着ている人だけでなく、ドライクリーニングの従業員にも明らかな健康被害をもたらします。
この揮発性化学物質は、呼吸器系に危険をもたらすことが知られています。
以上の衣服に使用される有毒な化学物質は、肌に触れることで経皮吸収され、血流から全身に運ばれます。
また、経皮吸収以外にも、ほとんどの合成繊維は皮膚呼吸を妨げることがわかっています。
綿、羊毛、亜麻、麻、絹などの天然繊維からできている衣服を選ぶことが望ましくなりますが、天然繊維でも有毒物質が検出されることに注意が必要です。
例えば、羊毛からは羊に散布された殺虫剤が検出されることがあり、綿は遺伝子組み換え作物として大々的に栽培されているため、残留除草剤が検出されることがあります。
有毒物質が含まれる衣服は完全に回避することは難しいのですが、その事実を知っておくだけでできるだけ毒への曝露を減らすことができます。
歯科
歯科の分野も一般現代医療と同様、その根底には病原菌説があり、「治療としての有毒物質の使用は適切な用量で使用すれば安全である」という間違った認識を持っています。
X線の危険性は認識していますが、水銀とフッ化物の危険性については認識不測の状態です。
アマルガム
歯科用アマルガムは、銅、スズ、銀、亜鉛の粉末に液体水銀を混ぜて作る歯の詰め物です。
歯科では「水銀には潜在的なリスクがあるが、それは高レベルでの曝露のケースのみであり、アマルガムはそれに当てはまらないため安全」としています。
水銀は猛毒で、安全なレベルの曝露はありません。
アマルガムは、水銀を蒸気として放出し、それが肺に吸収される可能性があります。
これはアマルガム充填処置後、検出可能な量の水銀を放出し続けることがわかっています。
ハル・ハギンズ口腔外科学博士は、歯科用アマルガムが健康に及ぼす影響を示す症例について述べています。
歯にアマルガム充填物が入っている若い女性患者は、白血病と診断されていましたが、アマルガム充填物の除去により健康状態が改善。
白血病が治癒したと言える状態にまで回復しました。
がんが単一の原因によって引き起こされているとは考えづらいのですが、このエピソードはアマルガムが白血病に大きな影響を与えていたことを示しています。
1830年代頃、歯科の領域には現在のような規制が存在せず、自由診療のサービスが一般的でした。
水銀を使用するアマルガムは、鉛に比べ詰め物として歯に適合しやすく、金よりもはるかに安価であったため、一気に普及しました。
この利点により、水銀の毒性を懸念する声は無視され、アマルガムはアメリカ歯科医師会のバックアップにより推奨されました。
2017年3月のWHOファクトシートでは、
アマルガム充填には問題がある。
と認識され、アマルガム充填材の使用を段階的に廃止し、費用対効果の高い代替品を開発することが推奨しています。
アマルガムの除去は、正しい手順によりその危険性をちゃんと認識している歯科医が行う必要があることを付け加えておきます。
ニッケル
●クラウン
●ブリッジ
●義歯の金属
●矯正装置
などに使用される歯科材料に、ニッケルがあります。
ニッケルは、この地球上で最も耐久性がありながら最も発がん性のある金属の1つです。
歯科製品に使用されているステンレス鋼は「安全」であるという印象を受けますが、ステンレス鋼にはニッケルが含まれているため、安全とは言えません。
歯科用製品に使用される合金の一部は、ニッケルに加えて、
●ベリリウム
●コバルト
●クロム
などの物質を含む可能性のある化合物であり、これらはすべて有毒です。
一部の金属は他の種類の金属が一緒に存在することで、相乗的に相互作用を示します。
例えば、コバルトはニッケルの発がん性を高めることができます。
さらに、特定の金属は体の生体電気機能を妨害する恐れがあります。
金属のかぶせ物、詰め物から発生する電荷が、生体機能を狂わせたり、アマルガムが存在する口腔内では水銀放出を促進します。
この口腔内の金属による異常な電気的作用は、脳に悪影響を及ぼすことも懸念されます。
フッ化物
フッ素とフッ化物は歯科で使用される非常に有害な物質です。
●歯磨き粉
●洗口剤
●塗布用のクリーム
に添加されています。
これは、フッ化物が歯の失われたミネラルを置き換わることによって弱い歯を保護し、強化するという考えに基づいています。
しかし実際は、フッ化物は歯のフッ素症と呼ばれる状態を引き起こすことによって、歯を弱めます。
病原菌理論では、虫歯の原因は虫歯菌の生成する「酸」であるとされていますが、これは誤解です。
虫歯の原因は精製糖という甘い毒であり、精製糖を摂取し続けながらフッ化物の予防処置に頼っても虫歯は防げません。
精製糖を食事から排除することのみによって、解決することができます。
まとめ
環境汚染が人々の健康に悪影響を与えることを認識しているにもかかわらず、「大気中の二酸化炭素が気候変動の原因」「気候変動が環境問題の最重要事項」と主張するWHO。
この章では様々な有毒物質が挙げられましたが、著者の意図は人々を怖がらせることではなく、人々に現状を認識してもらい、本当の問題を排除していくように行動を促してくれていることだと思います。
産業は利益の追求のため潜在的にリスクのある化学物質を「安全である」と主張し、行政もそれを厳しく取り締まる体制にはなっていません。
この本で何度も主張されることは、
毒性物質に安全な摂取許容量は存在しない。
化学物質の安全性を実験する際は、単一物質のみだけでなく、他の化学物質との相乗効果も実験しなければならない。
ということです。
現状は、毒性化学物質は「少量なら安全」と見なされ摂取許容量が存在し、その安全性はほとんどの場合、単一の化学物質のみの実験で出されています。
多くの異なる毒素に曝露される現代の日常では、摂取許容量は意味を持ちません。
さらに、この本全体を通して主張される「病原菌論」という間違った考え。
これが病原菌を殺す毒の使用を正当化しています。
結果、毒により環境は汚染され、人々の健康にも悪影響が出ています。
この章の最後は、膨大な数の有毒化学物質によってもたらされる危険性について世界に警告したレイチェル・カーソンの著書「沈黙の春」の言葉で締めくくられています。
結局のところ、「選択」は私たちが行うことです。
長い間耐えてきた私たちがついに「知る権利」を主張し、それにもかかわらず、無意味で恐ろしいリスクを冒すように求められていると結論付けられた場合、私たちはもはや世界を有毒な化学物質で満たさなければならないという助言を受け入れるべきではありません。
次回、第7章「非感染症」では、心血管疾患、化学物質過敏症、自己免疫疾患、アレルギーから自閉症やがんまで、様々な非感染症である疾患の、表向きの原因と本当の原因について説明しています。