【ゲイツ出資】オーガニック野菜・果物に使われるコーティング剤「アピール」の問題点

食の安全

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健康のために多少高価でも野菜や果物はオーガニックを選んでいる方、「アピール」という野菜や果物を長持ちさせるコーティング剤に注意です!

先月(2023年4月)くらいから 「ビル・ゲイツが野菜・果物(オーガニック作物も!)に危険なトランス脂肪酸製品をコーティングして鮮度を保っている!洗っても落ちません。」というツイートがバズっており、気になって調べてみました。

この記事では、アピールとはどういうコーティング剤か、健康にはどのような影響があるか、どのような野菜や果物に使用されているかについて説明しています。

 

野菜や果物を長持ちさせるコーティング剤「アピール」

ビル&メリンダ・ゲイツ財団の出資を受けて設立されたアメリカのスタートアップ企業アピール・サイエンス社(Apeel Sciences)は、野菜や果物の保存期間を2倍〜3倍にできる食用コーティング剤「エディピール(Edipeel)」を開発。

正式名称はエディピールですが、コーティング剤は一般的に会社名と同じ「アピール」と呼ばれています。

アピールは無色透明、無味無臭であり、食用の植物油から抽出されたグリセロ脂質(グリセロールを分子の骨格にもつ脂質)で構成されています。
主成分は、グレープシード由来のモノアシルグリセロール(※)の混合物であると言われています。

※モノアシルグリセロールは、食品添加物(乳化剤)。

アピールは作物の皮の表面に薄い層を形成し、作物内の水分保持、酸素の侵入を防ぎ、腐敗速度を遅らせます。

このコーティングは、野菜や果物を洗っても落ちません。
アピール社は「コーティング成分が作物内に浸透することは期待されていない(not expected)。」という見解を示しています。
これは「浸透するかもしれない」とも解釈できます。
皮をむけばコーティング成分を排除できるのかは現在は確認されていません。

アピールは作物の栽培中と収穫後にスプレーされます。

カナダ保健省、FDA(アメリカ食品医薬品局)、WHO(世界保健機関)などにより『食べても安全』であると承認されています。

非遺伝子組み換えの植物から作られているため、オーガニック食品への使用が承認されていることが物議を醸しています。

すべて天然成分から作られているからといって、製品が完全に安全であるとは限りません。

 

 

アピールの問題点

アピールはただのグレープシードの抽出物ではなく、高度に加工された加工食品に近い側面があります。

アピールがFDAに提出したGRAS(※)通知の書面から、ブドウの種子からモノアシルグリセロールを抽出するための工業プロセスにより以下の成分が残留物として検出さることが確認できます。

※GRASとは、アメリカの食品安全に関する認証制度

  • 酢酸エチル(有機溶媒)
  • ヘプタン(有機溶媒)
  • パラジウム
  • ヒ素
  • カドミウム
  • 水銀

GRAS Notice 886, Mixture of monoacylglycerides derived from grape seed

 

 

欧州食品安全機関のレビューでは、モノアシルグリセロール中に発がん性物質グリシドールが存在する可能性について警告しています。

パラジウム、ヒ素、カドミウムはには、発がん性があることから、アピールには少なくとも4種類の発がん性汚染物質が含まれていると言えます。

また、モノアシルグリセロールはトランス脂肪酸を含みます。
トランス脂肪酸は体内の炎症のを引き起こす物質で、以下の症状の原因になります。

  • 心疾患
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 脳卒中

アピールが抽出されるグレープシードオイルは、非常に問題のあるリノール酸を含む多価不飽和脂肪(PUFA)が多く含みます。
多価不飽和脂肪(PUFA)は慢性疾患の主要な原因と言われています。

 

アピール・サイエンス社(Apeel Sciences)という会社

アメリカ・カリフォルニア州サンタバーバラに本社を置くアピール・サイエンス社(Apeel Sciences)は、2012年にビル&メリンダ・ゲイツ財団から10万ドルの助成金を得て設立されたスタートアップ企業です。

ゲイツ財団以外のアピール・サイエンス社への出資者は以下の通りです。

  • ロックフェラー財団
  • 世界銀行グループ
  • アン・ウォシッキー氏(パーソナルゲノミクス会社「23andMe」の共同創設者兼CEO)
  • スーザン・ウォシッキー氏(YouTubeの元CEO)
アメリカのテレビ番組の司会者オプラ・ウィンフリー、アメリカの歌手ケイティ・ペリーなどもアピールに投資しているそうです。

アピール・サイエンス社創設者兼CEOのジェームス・ロジャースは、WEF(世界経済フォーラム)のヤング・グローバルリーダーであり、新型コロナウイルスのロックダウンが環境にとって良いものであり、気候変動に対する将来の行動のモデルであると称賛する記事をWEFに執筆した経歴を持ちます。

世界的に政府やメディアにより、「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」に配慮した企業に投資をするESG投資が推進されていますが、生鮮食品を長持ちさせるエディピールを開発したアピール・サイエンス社は、ESG評価機関から高い評価を受けるサステイナブルな企業とされています。

昆虫食企業や培養肉企業同様、お金が集まる仕組みになっています。

アピール・サイエンス社はもともと合成生物学(※)の企業であるらしく、アピールというコーティング剤に遺伝子組み換えやゲノム編集技術を使用していないということに違和感を感じる声も少なくありません。

※合成生物学とは、人工的に生命を作り出す方法のことです。培養肉やインポッシブルバーガー、遺伝子組み換え菌で作った医薬品などが合成生物学の例です。

 

 

アピールが使用されている野菜・果物

現在アピールでコーティング処理されている可能性がある農産物

  • レモン
  • ライム
  • マンダリンオレンジ
  • オレンジ
  • りんご
  • グレープフルーツ
  • マンゴー
  • パパイヤ
  • メロン
  • バナナ
  • パイナップル
  • ザクロ
  • アボカド
  • きゅうり

他にもあると思いますが、正確な情報がありません。
コストコはオーガニックりんごにアピールが使用されていることを認めています。
もちろん非オーガニックの野菜や果物にも注意が必要です。

このシールが貼ってある野菜・果物は避けましょう。

 

 

アピールの使用が許可されている国

アピールの使用が制限なく許可されている国は以下の通りです。

  • アメリカ
  • カナダ
  • チリ
  • 中国
  • コロンビア
  • 日本
  • ケニア
  • メキシコ
  • ペルー
  • 南アフリカ

特定の作物(アボカド、柑橘類、マンゴー、パパイヤ、メロン、バナナ、パイナップル、ザクロ)にのみアピール使用が許可されている国は以下の通りです。

  • EU
  • ノルウェー
  • スイス
  • イギリス

 

アピールを使用している企業

  • Topline
  • Index Fresh
  • Calve
  • デルモンテ
  • West Park
  • Horton Fruit Company
  • Del Ray Avocado
  • Natures Pride

 

アピールを使用した作物を販売しているスーパー(アメリカ)

  • コストコ
  • トレーダージョー
  • ジェルソンズ
  • ラルフス
  • スプラウツ
  • ヴォンズ
  • ウォルマート
  • ホールフーズ
  • クローガー
  • ハープスフーズ
  • プライスライト
  • フェアウェイマーケット
  • ターゲット
  • ブリストルファームズなどのウェイクファーンブランドストア

 

日本のスーパーはわかりませんが、大手スーパーほど注意が必要と言えます。

 

 

まとめ

ゲイツ財団出資の企業が開発した野菜や果物を長持ちさせる「アピール」というコーティング剤は、非遺伝子組み換えでプラントベースですが、高度に加工された脂質で構成されており、炎症性、発がん性、慢性疾患の原因、目や肌に害を引き起こす可能性があるなど、安全性に懸念が残ります。

こんなコーティング剤が権威のある公的機関により「安全」とされ、食糧難時代の救世主のように持ち上げられ、オーガニック作物にも使用されているというのは怖いことです。

私たち消費者は買い物の際はアピールのシールが貼られていないか確認する、できるだけ自分で栽培するということが必要になってきます。

 

優生学思想を持った家庭に生まれ、人口削減に熱心で、毒の予防接種で貧しい国の子どもたちを殺してきたビル・ゲイツが作ったもの!となると、条件反射で「避けなきゃ!」って思いますね。

 

 

 

 

 

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