ローフードダイエット(Raw Food Diet)とは、食材を生のまま食べる、加熱調理した食材を避ける食事制限です。
「食材に含まれる酵素や栄養素が加熱調理で失われる」という考え方で、食材を生で食べることでより酵素や栄養素を摂取、結果的にエネルギー量を増やし、慢性疾患を改善させ、痩せます(適正体重になります)。
それでは食べる物全部を生で食べたほうがいいのでしょうか?
ローフードダイエットにもメリットとデメリットがあり、80/20ローフードダイエット(80%生・20%加熱)や、週に2日だけ生の食材のみを食べる、夕食だけ生の食材のみを食べる、などのゆるローフードダイエットをする人もいます。
この記事では、ローフードダイエットのやり方、ローフードダイエットのメリットとデメリットについて説明しています。
ローフードダイエットのやり方
ローフードダイエットでは、46℃以上で加熱調理することは食品の酵素と栄養素を破壊するため避けるべきと考えます。
それを踏まえた上で、積極的に摂る食品を避ける食品、推奨されている調理方法は以下の通りです。
積極的に摂る食品
●野菜
●果物
●海藻類
●ナッツ類
●発酵食品
●種子類
●穀物・豆類
生の肉・魚・卵・牛乳(非加熱・非ホモ)は、その人次第になります。
ドライフルーツなど、乾燥させた食品は46℃以上加熱されていないため、大丈夫です。
ローフードダイエットでは、通常、サプリメントの摂取は推奨されません。
この食事療法で必要な栄養素は全てカバーできるという考え方です。
避ける食品
●加熱調理された野菜・果物・肉・魚・卵
●白米
●パン
●パスタ
●ローストナッツ・種子類
●加工食品
●精製された食品(油・塩・砂糖・小麦粉など)
●加熱殺菌されている食品(ジュース・牛乳など)
●コーヒー・お茶
●お酒
●クラッカー・チップス
主な調理方法
●ジュース
●ブレンド
●乾燥(フードドライヤー)
●浸水
●発芽
●発酵
味噌や醤油やテンペは大豆を加熱調理した上で発酵するため、避ける食品に含まれます。
キムチやザワークラウトや漬物は、加熱されていないため、積極的に摂る食品に含まれます。
ローフードダイエットのメリット
酵素と栄養素の摂取量が増える
食品に含まれる天然の酵素と栄養素を加熱調理により破壊しないため、栄養価が高く、健康に有益な食生活を送ることができます。
酵素により栄養素を吸収しやすくなるメリットもあります。
特に水溶性ビタミンである、
●ビタミンC
●ビタミンB群
脂溶性ビタミンである、
●ビタミンA
●ビタミンD
●ビタミンE
●ビタミンK
ミネラルでは、
●カリウム
●マグネシウム
●ナトリウム
●カルシウム
その他、
●タウリン
以上の栄養素は加熱調理で失われやすくなっています。
6、調理後の野菜は1〜2日で消費する(空気に触れるとビタミンC減少)
7、食品は調理前より調理後に切る(水や熱にさらされる面を減らすため)
8、野菜は素早く切る
9、肉・魚は加熱しすぎない(食中毒には注意)
10、野菜調理にベーキングソーダは使わない(アルカリ性がビタミンC損失を促進)— ユー子@カンジダ情報発信中 (@yuko_candida) April 24, 2020
加熱によるビタミンC損失
●電子レンジ
ブロッコリー 28.1%
ほうれん草 25.5%
レタス 21.2%●茹でる
ブロッコリー 54.6%
ほうれん草 50.5%
レタス 40.4%●蒸す
ブロッコリー 14.3%
ほうれん草 11.1%
レタス 8.6%https://t.co/cliQIaIzYB— ユー子@カンジダ情報発信中 (@yuko_candida) April 24, 2020
体がアルカリ性になる
「がん細胞は酸性環境で増殖する」と言われますが、ローフードダイエットでは加工食品を避けるため、結果的に添加物や甘味料の摂取が減り、野菜や果物の摂取量が増えます。
そのため体(血液)がアルカリ性に傾き、病気をしにくい体になります。
野菜や果物はその水分にマイナスイオンを含み、加熱や加工がされていない状態でアルカリ性食品として機能します。
加熱や加工によりマイナスイオンは消滅し、その効力を失います。
食物繊維の摂取量が増える
ローフードダイエットはベジタリアンやビーガンダイエットではありませんが、動物性の食品は通常加熱して食べることが多い、加工食品を避けるという特性から、結果的に植物性の食品を摂取することが多くなります。
ローフードダイエットで食べる食品は食物繊維が豊富なものが多く、食物繊維は腸内細菌の餌になる、消化を促進する、コレステロールを下げる、炎症を抑える、血圧を下げる、特定のがんを予防するなど、様々な健康効果があります。
ジャンクフード摂取を減らせる
ローフードダイエットでは加工食品を避けるため、結果的に添加物、人工甘味料、トランス脂肪酸の摂取も回避できるメリットがあります。
痩せる
ローフードダイエットでは、ジャンクフードなどからのカロリー摂取が減り、酵素・栄養素・食物繊維の摂取が増えることで、体重が減ります。
腸内環境には「太りやすい腸内環境」と「太りにくい腸内環境」がありますが、太りにくい腸内環境にいる腸内細菌は食物繊維が大好きです。
ローフードダイエットのデメリット
加熱調理のメリットが得られない
一部の食品は、加熱調理することでメリットが得られます。
●トマト ー 強い抗酸化作用のあるリコピンは、加熱調理で吸収率が3倍上がります。
●人参 ー 同じく強い抗酸化作用のあるβカロチンは、油で加熱調理することで吸収率が6.5倍高まります。
●ナス科の野菜 ー 天然の毒素であるレクチンは、加熱調理でほとんどが分解されます。
●アプリコットの穀粒・青梅 ー これらにはシアン化物を含む毒素・アミグダリンが含まれていますが、加熱調理で無毒化できます。
●卵 ー 生の卵は病原菌であるサルモネラ菌に汚染されているケースが多いです。75℃以上・1分間加熱で殺菌できます。
また、加熱調理された卵のたんぱく質は、生のものよりも180倍消化されやすくなります。
●肉 ー 生肉も病原性のある菌、ウイルス、寄生虫に汚染されていることがあります。こちらも75℃以上・1分間加熱で殺菌できます。
一部の栄養素が不足しやすくなる
ローフードダイエットは、動物性食品に多く含まれる栄養素、穀物に含まれる炭水化物などが不足しやすくなる傾向にあります。
不足しがちな栄養素は、
●たんぱく質
●炭水化物
●脂質
●ビタミンB12
●ビタミンD
●鉄
●亜鉛
●カルシウム
体が冷える
生の食品ばかり食べるので、体が冷えやすくなります。
特に果物は体を冷やします。
栄養素の欠乏も低体温や冷えにつながることがあります。
まとめ
ローフードダイエットとは、食品を生で食べることで酵素や栄養素をそのままいただく食事法。
酵素や栄養素以外にもメリットは、体がアルカリ性になる、食物繊維の摂取量が増える、ジャンクフード摂取量を減らせる、痩せるなど。
デメリットは、加熱調理のメリットが得られないこと、一部の栄養素が不足しやすくなること、体が冷えることです。
以上のことから、生の食品と加熱調理された食品、両方をバランスよく食べることが大切になります。
ローフードダイエットのメリットとデメリットを知ることで、今後の食事の献立を決める際の参考にして頂ければ幸いです。
・ローフードダイエットについて知りたい人
・健康的な食生活をしたい人
・現代病を予防したい人
・痩せたい人