ケフィアというとケフィアヨーグルトのような乳酸菌飲料を思い浮かべますが、ウォーターケフィアは牛乳ではなく水で作った乳酸菌飲料です。
ケフィアグレインズ(ケフィア粒)という種菌を購入し、砂糖水と混ぜると、数日で発酵し簡単にウォーターケフィアが作れます。
一度購入したケフィアグレインズは何度も使うことができ、だんだん増えてくるので人にあげたりもできます。
フルーツやハーブを入れてフレーバーをつけたり、密封容器に入れて発砲させ炭酸飲料のようにしたり、色々なバリエーションが楽しめ、牛乳ベースのケフィアよりもさっぱりしているため、ジュース感覚で飲めて小さいお子様も喜びます。
発酵飲料なので、プロバイオティクスとして腸活にも取り入れることができます。
この記事では、ケフィアグレインズを購入して作るウォーターケフィアの作り方と失敗例を紹介します。
材料
●水(約1L)…塩素入りの水は菌が死んでしまう、または菌の成長が阻害されるので、浄水器の水、ミネラルウォーター、5分以上沸騰させカルキ抜きした水などを使ってください。
●ケフィアグレインズ(1袋)…ミルクケフィア用ではなく、ウォーターケフィア用のケフィアグレインズを購入してください。
この記事では、こちら↑の乾燥ケフィアグレインズを使った作り方を説明しています。
メーカーによって乾燥ケフィアグレインズ、ゼリーのような形状のケフィアグレインズ、粉末ケフィアグレインズなど違いがあり、用量によって水や砂糖の量も異なるため、ご了承ください。
アマゾン、楽天、ヤフーショッピングも見ましたが、取り扱っていないか、あっても在庫切れでした。
購入したケフィアグレインズは、冷凍保存はしないでください。
●砂糖(約50g)…精製されていないオーガニックの砂糖が一番適しています。蜂蜜は抗菌作用があるため不可。黒糖、ココナッツシュガーなどを使う場合は、オーガニックシュガーに少し混ぜる、またはたまに使う程度にしてください。
分量は約50g=北米の計量カップで4分の1カップ=大さじ5杯半です。
精製されていないオーガニックの砂糖↓
●にがり(少々)…なかったら入れなくてもいいのですが、何度も作る場合、たまににがりや塩化マグネシウム、重曹などを入れてミネラル補給をしてあげると菌の成長を促進します。
ウォーターケフィアの材料の分量は、正確に計量しなくてもだいたいで大丈夫です。
ウォーターケフィアにフレーバーをつけたい場合は、
- お好みのフルーツ
- ハーブ
- 野菜
- ドライフルーツ
- ジュース
などを用意してください。
必要な道具
●メイソンジャー…1L(または940ml)のサイズのものが適しています。ケフィアグレインズが増えてきた時のことを考えると、もう少し大きいサイズを用意するか、2本目のジャーを用意しておくのもいいと思います。
プラスチックボトルは有害成分が溶け出す問題もあるため、できればガラス製をオススメします。
●コーヒーフィルター…メイソンジャーの口の蓋に使います。ガーゼ、和紙、キッチンペーパーなどでも代用可。
●輪ゴム…コーヒーフィルターを留めておくために使います。メイソンジャー付属のリングでも代用可。
●ザル…ケフィアグレインズを濾す際に使います。金属製のザルは不可という意見が一般的ですが、ケフィアが金属に触れる時間が短時間であれば問題ないという意見もあります。できればナイロン製のザル、ガーゼなどを使ってください。
●ガラス密封ボトル…一次発酵で出来上がったケフィアを二次発酵させて炭酸飲料にする場合に必要になります。二次発酵させない場合は必要ありません。メイソンジャーの蓋では密封性が弱いため、二次発酵にはガラス密封ボトルが別に必要になります。
●漏斗…ケフィアをガラス密封ボトルに入れる際に使います。
作り方
1、ケフィアグレインズをもどす
まず購入した状態のケフィアグレインズに水分(砂糖水)を含ませ、もどします。
(乾燥状態ではない真空パックのケフィアグレインズでも同じ工程を行います。)
①メイソンジャーを熱湯消毒する。
②お湯約200mlをメイソンジャーに入れ、砂糖50gを混ぜて溶かす。
③水約700mlを②に混ぜ、室温になるまで冷ましておく。(20度〜28度が最適)
④ケフィアグレインズをパッケージから出し、メイソンジャーに入れ、軽く混ぜる。
⑤コーヒーフィルターと輪ゴムでメイソンジャーに蓋をし、直射日光の当らない場所で3〜4日間おく。(室温20度〜30度が最適)
⑥ザルでケフィアグレインズを濾す。
この時の砂糖水は飲んでもいいし、捨ててしまってもOKです。
この砂糖水はまだそこまで発酵はしていません。
2、一次発酵
①もどしたケフィアグレインズをメイソンジャーに入れる。
②お湯約200mlを別容器に入れ、砂糖50gを混ぜて溶かす。
③水約700mlを②に混ぜ、室温になるまで冷ましておく。(20度〜28度が最適)
④ケフィアグレインズが入っているメイソンジャーに③を入れ、軽く混ぜる。
⑤コーヒーフィルターと輪ゴムでメイソンジャーに蓋をし、直射日光の当らない場所で数日間おく。(夏場は1〜2日、冬場は2〜3日が目安)
長くおくほど甘みがなくなり酸味が強くなります。お好みで調節してください。
⑥ザルでケフィアグレインズを濾す。
この時の砂糖水は発酵してウォーターケフィアになっています。
この状態で飲んでもいいし、フルーツやジュースを入れてアレンジしてもOK、スムージーに入れてもOKです。
⑦濾したケフィアグレインズにまた砂糖水を混ぜ、次のバッチを作る。
3、二次発酵
ウォーターケフィアに発泡性を持たせ炭酸飲料にしたい場合のみ、この二次発酵を行います。
①一次発酵でできたウォーターケフィアをガラス密封ボトルに入れる。
この時に、お好みのジュースを混ぜてもOKです。
②常温で2〜3日おく。
この二次発酵中に、1日2回ほど蓋を開けて中のガスを出してあげてください。
これを忘れると、蓋を開けた時に中身が噴水のように吹き出したり、最悪はガラス瓶が割れてしまうこともあります。
③冷蔵庫で保存。
注意点
- ケフィアの菌は熱に弱いので、温度に気をつけてください。
- ケフィアグレインズの粒が小さくなっていくのは菌が弱っている可能性があるという意見がありますが、砂糖水がちゃんと酸味のある水になっていれば大丈夫です。菌はちゃんと生きています。
- ケフィアグレインズの中では、一部の菌が死に一部の菌が成長するということを自然に繰り返しています。
- 透明感を失い茶色くなった粒は、死んだケフィアグレインズです。
- 死んだケフィアグレインズは、最終的に水に溶けてなくなります。
- 発酵させたまま忘れているとどんどんアルコール度が高くなり、最終的に菌が全滅します。
- 購入してすぐのケフィアグレインズの粒は小さい傾向があります。
- ケフィアグレインズがウォーターケフィアに混入しても、飲んで大丈夫です。
- 濾したケフィアグレインズは、たまにカルキ抜きした水で洗ってあげてください。
- 砂糖水にオーガニックシュガーのみを使っている場合は、たまにミネラル補給として、にがり、塩化マグネシウム、重曹、黒糖、ココナッツシュガーなどを足してください。
- 菌に元気がないと感じたら、砂糖の種類を変えてみて様子を見てください。ミネラル過剰、またはミネラル不足の場合元気がなくなることがあります。
- ウォーターケフィア作りを少し休みたい時は、砂糖水に入れたケフィアグレインズを冷蔵庫に入れると発酵が遅くなります。この際、メイソンジャーの蓋で密封します。菌が砂糖を食べきってしまうと死んでしまうので、2週間に1回ほど新しい砂糖水に換えてあげてください。
- 長期の旅行の際は、誰か菌の面倒を見てくれる方を探してください。
- 発酵しすぎるとアルコールが生成されるため、お子様にあげる際は注意してください。
- 何度も何度も使ったケフィアグレインズは、菌が弱くなってくることもあります。その時は新しいケフィアグレインズを購入しましょう。
- 菌が競合するため、ウォーターケフィアを発酵させている近くに他の発酵食品を置かないでください。
失敗例
菌が死んでいると勘違い
米国アマゾンやiHerbでウォーターケフィアの種菌を探していると、星5つの高評価製品が少ないことに気づきます。
カスタマーレビューを見ると、
- 私のところに届いた菌は最初から死んでいた。
- 全く発酵しない。
- 説明書に従って作ったができなかった。
- 私はケフィア作り経験があるけど、こんな経験は初めて。この菌はおかしい。
などのコメントが見られます。
私も初めて作った際、泡が全く出てこなかったことから、菌が死んでいるのかと思いました。
それでも発酵の工程を続けていたところ、作る前の砂糖水と数日おいた砂糖水では味が全然違い、発酵されていることがわかりました。
不安になりながらも根気よく続けていると、だんだん気泡も見られるようになり、ケフィア粒も増えてきます。
一部の菌が死んでいても生きている菌もあります。
全体的に元気がなくても、続けていると元気になってくることがあります。
温度調節、餌になる砂糖の量、種類、ブレンド加減を色々試してみて、自分の菌に合った方法を探すのもウォーターケフィア作りの面白さです。
温度が高すぎ
水温・室温は、低い分には発酵が止まるだけですが、高すぎると菌が死んでしまうことがあります。
私は一度、砂糖を溶かすためにお湯を沸かし、完全に冷めないままケフィアグレインズと混ぜてしまいました。(推定50度)
幸い、発酵が進んでいる手ごたえがないまま工程を続けていたら、だんだん発酵するようになってきたので、菌は全滅はしていなかったとわかりましたが。
夏場で室温が暑くなっている場合も、できるだけ涼しい場所を探してあげてください。
爆発
室温が高い環境で二次発酵させていると、1日1回蓋を開けるだけでは不十分なことがあります。
ガラス密封ボトルにガスが大量に溜まっていると開けた際に吹き出すので、念のためシンクの中で開けるなど、吹き出すことを前提に開けたほうが片付けが楽かもしれません。
何度も開けていても、気が抜けるということはありません。
まとめ
ウォーターケフィアは、乾燥ウォーターケフィアグレインズが水を含みもどされたら、
ウォーターケフィアグレインズを砂糖水に浸ける
↓
1〜2日おく
↓
砂糖水を換える
これの繰り返しをするだけで、爽やかなウォーターケフィアを毎日、または1〜2日おきに楽しむことができます。
1度購入したケフィアグレインズは何度も使うことができ、量も増えていくので、増えた分をお友達にあげることもできます。
注意点はいくつかありますが、簡単にでき失敗が少ないウォーターケフィア。
ぜひ作ってみてください。
松の新芽と松葉、梨を入れたウォーターケフィアも作ってみました。爽やかさに松の匂いが加わり、これはハマります!