腸内に増殖したカンジダ菌。砂糖が大好きです。
そんなカンジダ菌に、糖分やその他のエサになる食べ物を与えずに餓死させる食事療法が「カンジダダイエット」です。
カンジダダイエットを行うと、ほとんどの人が高い確率でダイオフ(Die-Off)症状という壁にぶつかります。
カンジダダイエットに限らず、糖質制限・低糖ダイエットをやった場合にもダイオフ症状が出ることがあります。
このダイオフ症状とは、どういった症状なのでしょうか?
この記事では、ダイオフとは何か? どういう症状が出るのか? どのくらいの期間で治るのか? 対策は? これらについて私のダイオフの経験を交えて解説していきます。
ダイオフ(Die-Off)症状
ダイオフ症状とは?
腸内に増殖したカンジダ菌がカンジダダイエットや糖質制限、プロバイオティクスで腸内に住みづらくなり死んでいく、カンジダ菌が作り上げたバイオフィルムが破壊されていく過程で、80種類以上の毒素や重金属を放出します。
同時にカンジダ菌細胞の死骸が、血流やリンパに入り込みます。
カンジダ菌が放出する毒素や重金属、カンジダ菌細胞の死骸が血流やリンパに混入することにより、それが一気にきた場合、血液に含まれる毒素や老廃物をフィルターし尿を作る腎臓、毒素や老廃物の分解・解毒を行う肝臓にかなりの負担になります。
これによって一時的にカンジダ症の症状が悪化したり、体調が悪くなることをダイオフ症状と言います。
ダイオフ症状の例
●デリケートゾーンのかゆみ・不快感
●肌のかゆみ・湿疹
●頭痛・めまい・吐き気
●眠気・疲労
●下痢・便秘・ガス
●関節痛・筋肉疲労
●発熱・鼻水・鼻詰まり
カンジダ菌が放出する毒素の例
●アセトアルデヒド
人間が呼吸するときに二酸化炭素を吐き出すように、カンジダ菌が代謝する際、アセトアルデヒドを副産物として排出します。
アセトアルデヒドは、添加物としてタバコに含まれるため、タバコの煙に含まれていたり、肝臓がアルコールを分解する過程で生成されたり、汚染された大気に含まれている有害物質です。
その毒性はアルコールの10倍も強いと言われています。
●グリオトキシン
グリオトキシンは、猛毒なカビ毒である「マイコトキシン」の一種です。
アスペルギルスやカンジダなどの真菌から生成されます。
グリオトキシンには白血球を殺してしまう働きがあり、免疫システムを抑制することがわかっています。
その結果、炎症が生じやすくなり、カンジダ症の症状が悪化する場合があります。
●エタノール
カンジダ菌が糖を餌として摂取し、代謝することによって、エタノールが生成されます。
●尿酸
プリン体というエネルギー物質の代謝副産物が尿酸です。
肉食動物の血中・尿中に存在し、人間では尿中に排泄されます。
人間の体の中には常に存在していますが、生成される量と排出される量のバランスを取っていますが、カンジダ菌が放出することにより尿酸値が上がってしまうことがあります。
●アンモニア
カンジダ菌はアンモニアを生成することによって、自分の置かれている環境を増殖がしやすいアルカリ性に変える性質も持っています。
カンジダ菌が放出する重金属の例
●水銀
カンジダ菌が放出するメインの重金属が水銀です。
歯科の詰め物であるアマルガム、魚介類などの食品、予防接種の添加物などから体内に摂取していることがあります。
●ヒ素
米やひじきなどから体内に摂取していることがあります。
●カドニウム
米、小麦、大豆などから体内に摂取していることがあります。
●鉛
米、野菜、海藻、鉛管を使っている水道水などから体内に摂取していることがあります。
ダイオフの期間
腸内にどれだけのカンジダ菌がいるのか、どれだけ食事制限を頑張ったかにもよりますが、
ほとんどの場合カンジダダイエットを始めてすぐにダイオフ症状が出て、2〜3日で治る場合もあれば1週間以上ずっと続く場合もあるそうです。
今までに溜めてきた毒素の量、期間は人によって違いがあり、それがどのくらいのスピードでデトックスされるかによっても症状に差が出ます。
ダイオフ症状が出なかった、という人もいます。
私の場合はカンジダダイエットを始めて1週間以内にダイオフがきました。
長男が生後7ヶ月くらいで完全母乳だったため、ただでさえ母乳育児で体力いるのに毎日ヘロヘロ…
ナチュロパスドクターに相談すると、「プロバイオティクスの量を減らしてみて」ということで、CFU 50 billionから10 billionのプロバイオティクスに変えました。
「減らしても症状が治まらなかったら、少しの間飲むのをやめてもいい」とのことでしたが、少し楽になったので、そのまま10 billionのプロバイオティクスを飲み続けました。
ダイオフはいいこと?
だったらダイオフはいいこと?
カンジダダイエットが効果を出しているってこと?
ダイオフ症状は辛いけど、我慢すべき?
ダイオフの対策
ダイオフはカンジダ菌が減っていっているサインではあるけれど、体にとっては決していいことではないということが分かりました。
それでは、どうしたらいいのか? ダイオフの対策は以下の通りです。
カンジダダイエットを始める前に副腎疲労を改善する
左右の腎臓の上に1つずつある小さな臓器、副腎は、ホルモンを分泌する役割をしています。
副腎の機能が低下すると、疲労症状が現れ、これを副腎疲労と呼びます。
●極度の疲労
●無気力
●集中力散漫
●体力減少
●ブレインフォグ
●むくみ
●不眠
●動機・息切れ
●甘いものへの渇望
●しょっぱいものへの渇望
●コーヒーへの渇望
●性欲減退
これらの症状がある場合、カンジダダイエットを始める前に副腎疲労を改善することで、カンジダダイエットによるダイオフ症状を和らげることができます。
副腎疲労の改善策
1、カフェインを避ける
覚醒させる作用があるカフェインは、副腎を刺激しアドレナリンの放出を促進します。
カフェイン摂取で眠気も吹っ飛びパフォーマンスが上がる気がしますが、無理やりアドレナリンを放出させられている副腎には負担がかかります。
できる限りカフェインを避けることは、副腎の機能を正常に戻すことを助けます。
2、ストレスを減らす努力をする
瞑想や森林浴は、ストレス解消の作用があると言われています。
1度だけ試して終わらせるのではなく、生活に組み込むことが大切です。
忙しい現代では大変なことかもしれませんが、スケジュールを調整して、休日を作ることも大切です。
睡眠は最低7時間はとるようにしましょう。
3、適度な運動
激しい運動は身体に負担をかけ、副腎をさらに弱める可能性がありますが、適度な運動は循環、代謝、中枢神経系の改善に役立ち、副腎疲労緩和につながります。
4、サウナ
サウナで汗をかくことは、皮膚から毒素を排出する効果があり、腎臓と肝臓の負担を減らします。
5、副腎疲労に効果があるサプリメントを摂取
●モリブデン
毒性物質アセトアルデヒドの分解に必要なミネラルです。
●マグネシウム
モリブデンと同じく、毒性物質アセトアルデヒドの分解に必要なミネラルです。
●ビタミンC
ストレスによって一番消耗される栄養素がビタミンCと言われています。
こちらのサプリメントは、2粒にビタミンC1000mg、バイオフラボノイド600mgが配合されています。
●ビタミンB群
体のエネルギー生産とストレスに対処する能力をサポートします。
ビタミンB1(チアミン)25mg
ビタミンB2(リボフラビン) 25mg
ビタミンB3(ナイアシン)75mg
ビタミンB6 51.5mg
葉酸 200mcg
ビタミンB12 100mcg
ビオチン 100mcg
パントテン酸 125mg
コリン 125mg
イノシトール 50mg
パバ 50mg
を含む、ビタミンB群のサプリメントがこちら↓
副腎疲労に効果があるハーブ
●ミルクシスル(マリアアザミ・オオアザミ)
デトックスを促進する天然の肝臓機能補助剤ハーブです。
有害な毒素から肝臓を保護し、新しい細胞の再生をサポートしてくれます。
●アシュワガンダ
強力なストレス緩和特性を持つハーブです。
摂取する際は、医師に相談してください。
●副腎疲労サポートサプリメント
ビタミンとハーブを配合した、副腎疲労サポートのサプリメントもあります。
水をたくさん飲む
水をたくさん飲んで、たくさん排泄して毒素を体外に出す戦略です。
一度にたくさん飲むより、少量をこまめに飲む方がいいようです。
体が行う1番のデトックスは排便と排尿です。
便秘は毒素を体内にとどめてしまうため、最悪毒素が体に再吸収されてしまいます。
毒素を出すデトックスで水を飲むので、当然水に塩素や鉛が入っている状態は好ましくありません。
水道水であればフィルターで毒素を取り除いた水を飲みましょう。
サウナ・お風呂に入る
繰り返しになりますが、サウナで汗をかくことは、皮膚から毒素を排出する効果があり、腎臓と肝臓の負担を減らします。
自宅のお風呂でもデトックスができます。
お風呂にバスソルトを入れて入浴することで、浸透圧が働き、体内の水分が毒素と共に体外に排出されます。
エプソムソルトや、死海の塩などのミネラル豊富なバスソルトを使うことで、デトックス後の皮膚が脱水症状に陥ることを防ぎます。
プロバイオティクス摂取を一時的に止める
プロバイオティクスに含まれる乳酸菌などの善玉菌は、腸内で代謝することによって乳酸を生成するため、腸内環境を酸性に傾ける性質があります。
アルカリ性の環境で増殖するカンジダ菌は、善玉菌の増加によって腸内に居づらい環境に置かれ、死滅していくことになります。
ダイオフ症状が出た場合、プロバイオティクスのサプリメントは飲むことは一旦やめるか、菌数の少ないものに変え、急速なカンジダ菌減少を防ぎます。
ダイオフ症状が治まってきたら、再び摂取を再開します。
食事制限を緩める
カンジダダイエットでは糖質を避ける食事制限をしますが、人参・トマト・芋類などを一時的に解禁して様子を見ます。
化学物質や添加物、カフェインや小麦は継続して避けます。
天然の抗真菌薬はほどほどに
●ココナッツオイル
●オレガノオイル
●ターメリック
●アロエ
●ブラックウォールナッツ
●ニンニク
などは、抗真菌薬の作用がありますが、これらの食材の摂取はほどほどにしましょう。
十分な休息
上記にサウナやお風呂で汗をかいて毒素を排出とありますが、スポーツで汗をかくのは体力を消耗するので良くないようです。
ダイオフで疲労感を感じたら、休息して体力を温存しましょう。
運動する場合も、適度な運動にとどめておきましょう。
ビタミンCの摂取
免疫力を高めるためにビタミンCが重要になります。
ビタミンCは水溶性で体から排出されやすいので、一度にたくさん摂取するのではなくこまめに少量づつ摂取することが好ましいようです。
ビタミンCはほとんどの野菜と果物に含まれます。
熱に弱いため、野菜と果物は生で食べる方が、より多くのビタミンCを摂取できます。
サプリメントで摂取する場合、1日最低2回の摂取が推奨されています。
ダイオフ用のサプリメント
ダイオフ症状用に、肝臓機能をサポートするサプリメントや、デトックス効果のある活性炭のサプリメントを飲むことも効果的です。
まとめ
体に負担がかからないように自分でコントロールしていくことが大切なようです。
・カンジダダイエットをしている人
・ダイオフ症状が出ている人
・カンジダ症治療中の人
・デトックスをしている人